自己注射なんて怖くない!当院が大事にしている4つのこと

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はじめに

患者さまが治療を選択する上で心配事となる自己注射について、当院の取り組みをご紹介いたします。少しでも患者さまの不安の解消につながれば幸いです。

デュピクセントをはじめ生物学的製剤は皮下注射で投与する薬剤が多いです。本来注射は医療行為にあたりますので医療機関で行う必要があります。

ただし厚生労働省が承認した薬剤に限り、患者さま自ら注射をする自己注射という方法が認められています。
代表的な自己注射の薬剤としては糖尿病のインスリンがあります。
ここでは皮膚科・アレルギー科で自己注射が認められている薬剤ご紹介いたします。

商品名 一般名 対象疾患
デュピクセント デュピルマブ アトピー性皮膚炎
ゾレア オマリズマブ 蕁麻疹(じんましん)
ヒュミラ アダリムマブ 乾癬
シムジア セルトリズマブペゴル 乾癬
コセンティクス セクキヌマブ 乾癬
トルツ イキセキズマブ 乾癬
エピペン アドレナリン アナフィラキシー

※当院で導入可能な自己注射製剤(2021年11月現在)

 

自己注射のメリット

  • 通院にともなう時間的な制約や負担を軽減できること
  • 高額療養費制度で自己負担額を減額できること(※所得によります)

当院では患者さまとご相談しながら自己注射にするか、院内注射にするかを決めています。詳細なご説明をすると大半の方がメリットが大きいと判断され、自己注射を選択されています。なおご希望の方は院内での注射も可能です。

看護師チームメンバーのご紹介

当院の看護師メンバーをご紹介いたします。経験に裏付けされたスキルとフレンドリーさを併せ持った頼りになるスタッフです。当院では自己注射の手技の指導を看護師がチームになって担当しております。

リョウコさん

リョウコさん

大学病院で糖尿病患者さんのインスリン導入の指導をしていました。その経験を活かして当院で自己注射導入を担当いたします。生物学的製剤は大変よいお薬ですが、しっかり注射ができないと効果を発揮できません。自己注射ができるようになるまで何度でもお付き合いいたします。一緒に頑張りましょう!

アキさん

アキさん

大学病院の眼科の病棟で糖尿病患者さんのインスリン導入の指導していました。
私自身小さいころアトピーでつらい経験をしました。ゾウのような肌になってしまい、体育の時間がゆううつで仕方なかったです。当時、生物学的製剤があったら違ったんじゃないかと思い指導に取り組んでいます。

自己注射ができるようになるまでのハードル

ほとんどの方にとって注射は身近ではありません。ご自宅で”自分で”注射をするとなると未知の体験です。
医療従事者と連絡が取れない状況で正確に注射ができるようになるために超えていただくハードルを以下の2点にまとめました。

  • 心理的な障壁(痛い、怖い、不安など)
  • 技術的な障壁(注射の手技、薬剤の管理方法、準備・片づけなど)

これらのハードルをクリアし、みなさまが自信をもって自己注射にのぞめるように指導をさせていただきます。

大事にしていること

患者さま一人一人に合わせた指導をすること

自己注射を導入された患者さまには様々な方がいらっしゃいます。
注射の手技に自信がない方、じっくり時間をかけて理解したい方、スピーディに進めたい方、お薬の知識量も様々です。
患者さまとの会話の中でどうしたら受け入れてもらえるかを常に考え、指導をさせていただくよう心がけています。そのためには過去の治療の経過や背景をお聞きし理解することが重要だと考えています。
生物学的製剤の治療にたどりつくまで大変だったことと思います。眠れなかったり、つらかったり、精神的にがけっぷちの方もいらっしゃいます。そういった心の変化を理解し、通りいっぺんではなくお一人お一人のお気持ちに沿った指導ができるよう心がけています。

一人じゃない、仲間がいることをお伝えすること

生物学的製剤を始めたいとご来院される患者様はすでにたくさん調べたり考えたりされて覚悟を決めていらっしゃいます。それでも怖くない方はいらっしゃいません。
みなさま「やりたいけど自信がない」、「注射が怖いんだよね」とおっしゃいます。
そんな時はすでに導入されたほかの患者様の様子をお伝えするようにしています。先に始めた方の症状が緩和され、生活が整ってきているお話や、小児~年配の方などがどうやってできるようになったのかといった会話をしながら背中を押して並走していきます。

イメージしやすくすること

指導終了後にお一人で自己注射ができるようになることがゴールです。そのため院内にいるときからお一人で投与することを想定していただくことが大事だと考えています。
動画で視覚的に手順を把握していただいたあとは、目の前で一回でも多く手技をお見せするようにしています。
投与部位は順番に変える必要があるので、いろいろな部位への注射を試していただきます。おなかは比較的イメージしやすいので、一緒に打てる指導期間中にはあえて足への注射にチャレンジしてもらったり、注射の際に痛みが少ない部位を探したりします。
また、みなさまの利き手を確認し記録するようにしています。利き手で一番打ちやすい部位は院内で打たないように温存し、ご自宅での自己注射のタイミングでストレスなく打てるように逆算して指導をしています。

管理方法も丁寧な確認が必要です。
生物学的製剤は冷所保存のため冷蔵庫が必須アイテムですが、冷蔵庫をお持ちでない患者さまがこれまでにいらっしゃいました。薬剤をご自宅に持って帰ってから冷蔵庫が必要だと気づいても間に合いません。その方は自己注射導入までに冷蔵庫を購入され一件落着したのですが、ご自宅の環境をイメージしながら一つ一ついっしょに確認するようにしています。

担当が変わっても大丈夫!情報共有の仕組みづくり

当院ではなるべく同じ担当が指導できるような体制をとっていますが、どうしても都合が合わず担当が変わるときもあります。
そんなときでも安心して受診いただけるようチーム内の情報伝達を大事にしています。
担当によって指導内容に差異が出ないように、指導内容のマニュアルを自作しお伝えする内容を統一しています。これにより抜け漏れや重複なく効率的にお伝えすることができます。加えて指導がどこまで進んでいるか進捗状況を可視化しています。
情報はカルテに記載して残す以外に、定期的なミーティングやメモなどで頻繁にやり取りします。看護師だけでなく事務や院長に共有するなど、院内スタッフを巻き込み総出で取り組んでいます。

以上、当院の自己注射指導にかける思いをご紹介させていただきました。
患者さまの治療に取り組むお気持ち応援しております。一緒に頑張りましょう!

記事制作者

小西真絢(巣鴨千石皮ふ科)

「巣鴨千石皮ふ科」院長。日本皮膚科学会認定専門医。2017年、生まれ育った千石にて 「巣鴨千石皮ふ科」 を開院。
2児の母でもあり、「お肌のトラブルは何でも相談できるホームドクター」を目指しています。