肌も気分も、何となく冴えないーそんな毎日に「ビタミンC」という選択肢
「寝ても疲れが抜けない。」
「肌の調子がいまひとつ。」
「風邪じゃないけれど、なんとなく体が重い。」ー
そんな不調を感じながらも、忙しさの中で体の声に耳を傾ける余裕がない方も多いのではないでしょうか。
このような「病院に行くほどではないけれど気になる不調」の背景には、ビタミンC不足があるかもしれません。
ビタミンCは、健康維持や健やかな肌作りのために積極的に摂りたい栄養素の一つです。
しかし、体内で合成できないうえに水溶性であるため、摂取しても体外に排出されやすく、気づかないうちに不足していることが少なくありません。
このような一般的なビタミンCの弱点を克服できるとして注目されているのが、「リポソーム型ビタミンC」です。
「リポソーム型ビタミンC」とは
「リポソーム型ビタミンC」とは、ビタミンCを「リポソーム」のカプセルで包み込んだものです。
リポソームは、細胞膜や生体膜の構成成分であるリン脂質でできています。細胞膜と似た構造を持つため体になじみやすく、また、ビタミンCを脂質で包んでいることから、リポソーム型ビタミンCは一般的なビタミンCに比べて吸収されやすく、体内に長くとどまりやすいという特徴があります。
ビタミンCは若い世代で不足しがちな栄養成分
ビタミンCはほかの水溶性ビタミンに比べて体内での必要量が多く、1日に摂取すべきビタミンCの推奨量は男女とも100mgとされています。
しかし、令和5年の「国民健康・栄養調査」によると、特に若い世代で十分な量が摂取できていないようです。
表:ビタミンCの食事摂取基準(推奨量)(mg/日)と実際の摂取量(1日当たり平均値:mg/日)
「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書および令和5年「国民健康・栄養調査」より作成
ビタミンCは野菜や果物などに多く含まれていますが、水に溶けやすく熱や空気などで壊れやすいため、調理方法によっては半減するともいわれています。
しかし、生野菜は量を摂るのが難しく、果物は糖分が多いため摂り過ぎには注意が必要です。
このようなことから、ビタミンC不足が気になる場合は、サプリメントなどの利用も選択肢として考えるべきでしょう。
「リポソーム型ビタミンC(顆粒)」の特徴
「リポソーム型ビタミンC(顆粒)」とは
「リポソーム型ビタミンC(顆粒)」は、ビタミンCをひまわり由来のリン脂質で包み込んだリポソーム型ビタミンCです。
リポソーム内には、ビタミンCの取り込みをサポートする脂肪酸(米ぬか由来)と、ビタミンCの酸化を抑えるヘスペリジン(ダイダイ由来の成分)も配合されています。
温州みかん果汁を使った爽やかなみかん味で、虫歯になりにくく血糖値に影響が少ない成分でほど良く甘みをつけているため、毎日続けやすいおいしさになっています。
顆粒タイプなので水なしでも摂りやすく、忙しい日でも手軽に取り入れられます。
「リポソーム型ビタミンC(顆粒)」の成分など
- エネルギー:9.43kcal、たんぱく質:0.02g、脂質:0.10g、炭水化物:2.12g、ナトリウム:0.11mg(食塩相当量0.0003g)
- アレルギー表示(特定原材料等28品目)なし
- 配合栄養素(1包あたり)栄養成分:ビタミンC 400mg(リポソーム型ビタミンCとして600mg)
「リポソーム型ビタミンC(顆粒)」の摂取方法
「リポソーム型ビタミンC(顆粒)」は、1日1包を目安に摂取してください。
飲みにくい場合は、水などと一緒に摂取してください。
摂取タイミングは決まっていません。
飲み忘れがないように、毎日の摂取時間をあらかじめ決めておくとよいでしょう。
「リポソーム型ビタミンC(顆粒)」はこんな方におすすめ
「リポソーム型ビタミンC(顆粒)」は、体に長くとどまり吸収率が良いとされるリポソーム型ビタミンCのサプリメントです。
「リポソーム型ビタミンC(顆粒)」がおすすめなのは、以下のような方です。
- 食事に偏りがある方
- 肌の健康・体の健康を意識している方
- 手軽に摂れるサプリメントを探している方
- 飲みやすさや味にもこだわりたい方
- 市販の健康食品に不安がある方
「リポソーム型ビタミンC(顆粒)」を摂取するうえでの注意点
摂取にともない生じる可能性のある体調変化
「リポソーム型ビタミンC(顆粒)」を摂取すると、悪心(気分が悪くなる)や下痢などが生じることがあります。
これらの症状が続く場合は摂取を中止し、主治医にご相談ください。
なお、ビタミンCは尿検査や便の潜血反応検査の結果に影響を与えることがあります。
検査の予定がある場合は主治医に「リポソーム型ビタミンC(顆粒)」を摂取していることを伝え、摂取の中止を指示されたらその指示に従ってください。
他の治療薬やサプリメントとの併用について
医療機関で薬を処方されている場合は、「リポソーム型ビタミンC(顆粒)」を摂取する前に併用の可否を主治医にご相談ください。
医療用医薬品のなかには、「リポソーム型ビタミンC(顆粒)」に含まれる成分(ビタミンC)を主成分とする薬剤もあります。
他のサプリメントとの併用を希望する場合も、あらかじめ主治医にご相談ください。栄養成分の過剰摂取や不必要な成分の摂取は、かえって体調不良をまねくおそれがあります。
特定の患者さまへの使用に関して
妊娠中または授乳中の方への使用に関して
「リポソーム型ビタミンC(顆粒)」に限らず、サプリメントは摂取することで病気が治ったり、より健康が増進したりするものではありません。
また、本品に含まれているリポソーム型ビタミンCは吸収率が高いため、通常のビタミンCに比べて体内に多く取り込まれる可能性があります。
妊娠中や授乳中は栄養バランスに一層の配慮が必要なため、摂取にあたってはあらかじめ産婦人科医に相談することをおすすめします。
お子さまへの使用に関して
乳幼児・小児と成人では、必要とされる栄養素の量が異なります。
またお子さんの場合、食事量や成長の程度も個々でかなり違うと考えられます。
このようなことから、乳幼児・小児については、まず食事で必要な栄養を摂取することをおすすめします。
「リポソーム型ビタミンC(顆粒)」の費用
「リポソーム型ビタミンC(顆粒)」は、1箱30包入り(約1ヵ月分)で4800円です。
医療用医薬品ではなく、保険の適用もないため、全額自費負担になります。
なお、「リポソーム型ビタミンC(顆粒)」は医療機関専用のサプリメントなので、ドラッグストアなどでは購入できません。
よくあるご質問
- 「リポソーム型ビタミンC(顆粒)」にはビタミンCが400mgも含まれているんですよね。
過剰摂取になりませんか?
-
成人におけるビタミンCの1日の推奨量は100mgですが、余分なビタミンCは尿中に排泄されます。
したがって、「リポソーム型ビタミンC(顆粒)」を用法通りに摂取している限り、過剰になることはまずありません。
ただ、ほかのビタミン剤やサプリメント、医療用医薬品と併用して摂取量が多くなりすぎると、吐き気や下痢などが生じることもあります。
このような不快な症状を防ぐためにも、他のサプリメントなどとの併用にはご注意ください。
- 保存時に注意すべきことはありますか?
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冷蔵庫で保管すると、湿気・変色をまねくことがあります。
高温・多湿・直射日光を避けて、室温(15~30度)で保管してください。
また、個包装を開封後はすぐに摂取してください。
- 「リポソーム型ビタミンC(顆粒)」を飲み忘れた場合は、どうすればいいですか?
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「リポソーム型ビタミンC(顆粒)」を飲み忘れた場合は、気がついたときに1回分を摂取すれば大丈夫です。
なお、何日も飲み忘れた場合でも、1日の目安量を超えて摂取するのは避けてください。
過剰摂取は、体調不良をまねくおそれがあります。
記事制作者
木村眞樹子
東京女子医科大学卒業。循環器内科専門医、内科、睡眠科において臨床経験を積む。
東洋医学を取り入れた漢方治療にも対応。
オンライン診療に積極的に取り組む3児の母。