味覚・肌の健康・細胞の新陳代謝にも|必須ミネラルを補う(グルコン酸亜鉛10)サプリ

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きちんと食べているのに調子が出ない―小さな不調の影に潜む亜鉛不足

「いつもの料理なのに、なんだか味がわかりにくい」
「すぐに風邪をひいてしまう」
「肌荒れが続いている」

―このような小さな不調の原因は、もしかすると亜鉛不足にあるかもしれません。

亜鉛は、200種類以上もの酵素の構成成分として、さまざまな生体反応に関与しています。
しかし、吸収率が10~30%と高くなく、加工食品に含まれるリン酸塩などにより吸収が妨げられるほか、アルコールを摂取すると排出量が増加するため、食生活が乱れていると必要量を確保するのが難しくなります。

このようなことから、不足しがちな亜鉛を効率よく補う手段として、サプリメントが選ばれるようになっています。

非常に多彩な亜鉛の役割

亜鉛は、生体内の酵素の構成成分として重要な役割を果たしており、特に細胞の新陳代謝を促す際に欠かせない成分として知られています。

例えば、舌の表面にある味蕾(みらい:味を感じる器官)の細胞は短期間で新しいものへと入れ替わりますが、亜鉛が不足すると味蕾がうまく作れなくなるため、味がよくわからなくなります。
また、亜鉛は肌や爪などの細胞の生まれ変わりにも関与しており、不足すると肌荒れが続いたり、爪に筋や白い斑点ができたりすることもあります。

そのほか、免疫反応や髪の健康維持、さまざまなホルモンの合成・分泌の調整、アルコール代謝など、亜鉛は私たちの体のさまざまな作用に関与しています。

亜鉛は現役世代に不足しがちな栄養成分

亜鉛は体内で作ることができないため、毎日の食事などから積極的に摂取しなければなりません。

亜鉛の食事摂取基準(推奨量)は成人男性で9.0~9.5mg/日、成人女性で7.0~8.0mg/日ですが、現役世代の男女や高齢男性で若干足りていないのが現状です。

表:亜鉛の食事摂取基準(推奨量)(mg/日)と実際の摂取量(1日当たり平均値:mg/日)

年齢 男性 女性
食事摂取基準
(推奨量)
実際の摂取量 食事摂取基準 実際の摂取量
20歳以上 20~29歳:9.0mg/日
30~64歳:9.5mg/日
9.0mg/日 20~29歳:7.5mg/日
30~64歳:8.0mg/日
7.6mg/日
65~74歳 9.0mg/日 8.9mg/日 7.5mg/日 7.5mg/日
75歳以上 9.0mg/日 8.4mg/日 7.0mg/日 7.4mg/日

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書および令和5年「国民健康・栄養調査」より作成

亜鉛は牡蠣やホタテ、ウナギの蒲焼き、牛肉、玄米や納豆、卵などに多く含まれているため、これらの食品を意識して摂れば極端に不足することはないかもしれません。
しかし、亜鉛の吸収量は食べ合わせる食材や体調、他のミネラルなどの影響を受けやすいため、「摂っているつもりでも、実は足りていない」というケースが少なくありません。

特に、フィチン酸を含む穀類・豆類やシュウ酸を含む青菜、食物繊維の多い食品は亜鉛の吸収を妨げることがあるとされており、健康的な食事を心がけている方ほど、気づかないうちに亜鉛不足になっている可能性があります。

このようなことから、毎日の食事に加えて亜鉛をサプリメントなどで補うことも、栄養バランスを整える有用な選択肢といえます。

「グルコン酸亜鉛10」の特徴

「グルコン酸亜鉛10」とは

「グルコン酸亜鉛10」は、1粒で亜鉛が10mg摂取できるサプリメントです。

グルコン酸は弱い酸味のある成分で、ハチミツやローヤルゼリーなどの天然食品や、酢やワイン、味噌、醤油などの発酵食品にも含まれています。
このグルコン酸と結合したグルコン酸亜鉛は、他の亜鉛化合物と比べて吸収率が高く、約60%が体内に吸収されるといわれています。

一方で、亜鉛は摂取量が多くなりすぎると、体内で銅の吸収を阻害することが知られています。
そのため「グルコン酸亜鉛10」には、亜鉛による銅の欠乏を防ぐ目的で微量の銅も配合されています。

「グルコン酸亜鉛10」の成分など

  • 6カプセルあたりエネルギー:0.69kcal、たんぱく質:0.00g、脂質:0.00g、炭水化物:0.17g、ナトリウム:0.10mg(食塩相当量0.0002g)
  • アレルギー表示(特定原材料等28品目)なし
  • 配合栄養素(1カプセルあたり)栄養成分:亜鉛 10mg、銅 0.33mg

「グルコン酸亜鉛10」の摂取方法

「グルコン酸亜鉛10」は、1日1カプセルを目安に、水などで摂取してください。
摂取タイミングは特に決まっていません。
飲み忘れがないように、毎日の摂取時間をあらかじめ決めておくとよいでしょう。

「グルコン酸亜鉛10」はこんな方におすすめ

「グルコン酸亜鉛10」は、吸収率の高いグルコン酸亜鉛を配合した医療機関専用サプリメントです。そのため、以下のような方におすすめです。

  • 外食や加工食品で食事をすましてしまうことが多い方
  • 味覚の変化が気になる方
  • 肌や爪の調子を整えたい方
  • 健康維持を習慣化したい方
  • 市販の健康食品に不安がある方

「グルコン酸亜鉛10」を摂取するうえでの注意点

摂取にともない生じる可能性のある体調変化

グルコン酸亜鉛の摂取量が多くなりすぎると、気分が悪くなったりめまいを起こしたりすることがあるという報告があります。
摂取にともない、これらの症状があらわれた場合は速やかに主治医にご相談ください。

他の治療薬やサプリメントとの併用について

医療機関で薬を処方されている場合は、「グルコン酸亜鉛10」を摂取する前に併用の可否を主治医にご相談ください。
医療用医薬品のなかには、「グルコン酸亜鉛10」に含まれる栄養成分と類似の成分を含むものもあるため、気づかないまま併用すると過剰摂取になるおそれがあります。

他のサプリメントとの併用を希望する場合も、あらかじめ主治医にご相談ください。
栄養成分の過剰摂取や不必要な成分の摂取は、かえって体調不良をまねくおそれがあります。

特定の患者さまへの使用に関して

妊娠中または授乳中の方への使用に関して

「グルコン酸亜鉛10」に含まれる亜鉛などは通常の食品にも含まれているものですが、妊娠などをしていない一般の成人を対象とした設計になっています。

また、有効成分の一部が乳汁中に移行するおそれがあります。

妊娠中や授乳中は栄養バランスに一層の配慮が必要なため、摂取にあたってはあらかじめ産婦人科医にご相談ください。

お子さまへの使用に関して

乳幼児・小児と成人では、必要な亜鉛の量が異なります。
またお子さんの場合、食事量や成長の程度も個々でかなり違うと考えられます。

その他、幼いお子さんについてはカプセルを誤嚥するリスクもあるため、注意が必要です。
このようなことから、乳幼児・小児については「グルコン酸亜鉛10」の摂取をおすすめしません。

「グルコン酸亜鉛10」の費用

「グルコン酸亜鉛10」は、1瓶90カプセル入り(1日1カプセル摂取で約3ヵ月分)で2200円です。
医療用医薬品ではなく、保険の適用もないため、全額自費負担になります。

なお、「グルコン酸亜鉛10」は医療機関専用のサプリメントなので、ドラッグストアなどでは購入できません。

よくあるご質問

「グルコン酸亜鉛10」は吸収率が良いようですが、亜鉛の過剰摂取になることはありませんか?

亜鉛を過剰に摂取すると銅の吸収が阻害されて銅欠乏症をまねくことがありますが、「グルコン酸亜鉛10」は銅欠乏症を予防するため適量の銅を配合しています。
なお、「日本人の食事摂取基準(2025年版)」によると、亜鉛の耐容上限量は成人男性で40~45mg/日、成人女性で35mg/日とされています。
「グルコン酸亜鉛10」に含まれる亜鉛の量は1カプセルあたり10mgなので、1日の目安量(1カプセル)を守れば耐容上限量を超えることは通常ありません。

亜鉛が不足しやすいのはどのような人ですか?

亜鉛不足になりやすいのは、偏食気味の方や極端なダイエットをしている方、高齢で食が細い方などです。
また、消化器系の病気がある方やひどい下痢をしている場合なども、亜鉛不足になるリスクが高くなります。
亜鉛は動物性食品に含まれていることが多いため、ベジタリアンやビーガンの方も注意が必要です。

「グルコン酸亜鉛10」を飲み忘れた場合は、どうすればいいですか?

「グルコン酸亜鉛10」を飲み忘れた場合は、気がついたときに1回分を服用すれば大丈夫です。
なお、何日も飲み忘れた場合でも、1日の目安量を超えて摂取するのは避けてください。
過剰摂取は、体調不良をまねくおそれがあります。

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記事制作者

木村眞樹子

東京女子医科大学卒業。循環器内科専門医内科、睡眠科において臨床経験を積む。
東洋医学を取り入れた漢方治療にも対応。
オンライン診療に積極的に取り組む3児の母。