高コレステロール血症治療薬「リバロ(ピタバスタチン)」HMG-CoA還元酵素阻害薬

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リバロとは?

リバロの写真

リバロODの写真

リバロ(一般名:ピタバスタチンカルシウム水和物)は、HMG-CoA還元酵素阻害薬の一種です。リバロは、コレステロール生合成で重要な役割を担うHMG-CoA還元酵素を拮抗的に阻害し、肝臓でのコレステロール合成を抑制します。そして、血漿中の総コレステロールやトリグリセリドを低下させます。

オンライン診療対応可能

当院では、初診からオンライン診療にて治療薬の処方を行っております。通院なしで薬剤をお送りすることが可能です(送料無料)。アプリのインストールは不要で、システム利用料も徴収しておりません。よろしければご利用ください。

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リバロの特徴

リバロはスタチン系薬剤でも比較的コレステロール低下作用が強い「ストロングスタチン」で、優れたLDL-コレステロール(悪玉コレステロール)および総コレステロール低下作用とHDL-コレステロール(善玉コレステロール)増加作用を有します。家族性高コレステロール血症については、10歳以上の小児にも使用できます。CYP(おもに肝臓に存在する薬物代謝酵素)の影響をあまり受けないため、飲み合わせの悪い薬が少なく、グレープフルーツジュースによる影響もほとんどないという利点もあります。

適応疾患・用法用量

リバロは、高コレステロール血症と家族性高コレステロール血症に適応があります。なお、家族性高コレステロール血症については、10歳以上の小児にも適応があります。
効能効果ごとの適応年齢・用法用量は以下のとおりです。

効能効果 用法用量
高コレステロール血症 通常、成人には1日1回1~2mgを投与。
年齢・症状により適宜増減し、
LDL-コレステロール値(悪玉コレステロール)の
低下が不十分な場合には増量できるが、
最大投与量は1日4mgまで。
家族性高コレステロール血症 成人
通常、1日1回1~2mgを投与。
年齢・症状により適宜増減し、
LDL-コレステロール値(悪玉コレステロール)の
低下が不十分な場合には増量できるが、
最大投与量は1日4mgまで。
10歳以上の小児
(錠1mg・OD錠1mg・錠2mg・OD錠2mgのみ)
通常、1日1回1mgを投与。
症状により適宜増減し、
LDL-コレステロール値(悪玉コレステロール)の
低下が不十分な場合には増量できるが、
最大投与量は1日2mgまで。

コレステロール低下作用と治療上のメリット

リバロはコレステロール低下作用が強く、成人の高コレステロール血症患者を対象とした臨床試験では、LDL-コレステロール(悪玉コレステロール)を40%、総コレステロールを28%低下させ、HDL-コレステロール(善玉コレステロール)を11%増加させたことが報告されています。また、別の臨床試験では、トリグリセリドを19%低下させたことも報告されています。
さらに、10歳以上の家族性高コレステロール血症(ヘテロ接合体)の男児を対象とした臨床試験では、LDL-コレステロールを約3割低下させたことが報告されています。
その他、同系統の他の薬剤に比べて薬物相互作用が少ないのも大きなメリットです。

リバロを服用する上での注意点

リバロを服用できない方

以下に該当する場合は、リバロの服用が禁忌とされています。

  • リバロの成分に過敏症の既往歴がある場合(重篤なアレルギー症状があらわれるおそれがあります。)
  • 重篤な肝障害または胆道閉塞がある場合(リバロの血中濃度が上昇して副作用の発現頻度が増加するおそれがあります。また、肝障害を悪化させるおそれがあります。)
  • シクロスポリンを使用中の場合(リバロの血漿中濃度が上昇するおそれがあります。)
  • 妊娠中の方または妊娠の可能性がある方、および授乳中の方(動物を対象とした試験で、母体の死亡や催奇形性が報告されています。また、乳汁中への移行が報告されています。)

服用に注意が必要な方

以下の場合は、リバロの副作用である横紋筋融解症の発症リスクが高いため、服用に注意が必要です。

  • アルコール中毒
  • 甲状腺機能低下症
  • 遺伝性の筋疾患(筋ジストロフィーなど)がある場合、またはその家族歴がある場合
  • 薬剤性の筋障害の既往歴がある場合

その他、腎機能障害がある方・禁忌には該当しないものの肝機能障害がある方・高齢の方も、リバロの服用には注意が必要です。(参照:特定の患者様への使用に関して)。

リバロの副作用

おもな副作用として、発疹やそう痒、悪心や胃部不快感、筋肉痛や脱力感、頭痛や頭重、貧血などが報告されています。
また、重大な副作用として、横紋筋融解症や肝機能障害、間質性肺炎などが報告されています。重大な副作用が起きることは稀ですが、下記のような症状があらわれた場合はすぐに受診して、適切な治療を受けてください。

横紋筋融解症 筋肉痛、脱力感、
赤褐色の尿
ミオパチー 広範囲におよぶ筋肉痛、
筋肉の圧痛、強い脱力感、
筋肉のこわばり
免疫介在性
壊死性ミオパチー
筋肉痛、手足の脱力、
筋肉のこわばり、手足のしびれ
肝機能障害、黄疸 体のだるさ、食欲不振、
白目や皮膚が黄色くなる
血小板減少 鼻血、
歯ぐきの出血、皮下出血
間質性肺炎 発熱、空咳、
呼吸困難

日常生活における注意点

他の治療薬との併用に関して

リバロは、シクロスポリン(免疫抑制薬)との併用が禁忌とされています。シクロスポリンと併用するとリバロの血漿中濃度が上昇し、急激な腎機能悪化をともなう横紋筋融解症などの重篤な有害事象が発現しやすくなるためです。
その他、併用に注意が必要とされている薬剤は以下のとおりです。他の医療機関で該当する薬剤を処方されている場合は、診察時にご相談ください。

  • フィブラート系薬剤(脂質異常症の治療薬)、ニコチン酸(脂質異常症や末梢循環障害の治療薬)、エリスロマイシン(抗生物質):急激な腎機能悪化をともなう横紋筋融解症があらわれるおそれがあります。
  • コレスチラミン(高コレステロール血症などの治療薬):リバロの効果が減弱するおそれがあります。
  • リファンピシン(結核などの治療薬):リバロの血漿中濃度が上昇するおそれがあります。

特定の患者さまへの使用に関して

腎機能障害がある方への使用

リバロの副作用である横紋筋融解症は、腎機能障害がある方で多く報告されています。また、腎障害のある方やその既往歴のある方では、横紋筋融解症にともない急激な腎機能の悪化が認められることが少なくありません。
そのため、腎機能障害がある方へリバロを使用する場合は、定期的に検査を実施するなどして慎重に投与を行っていきます。

肝機能障害がある方への使用

重篤な肝障害がある方・胆道閉塞のある方がリバロを服用すると、リバロの血中濃度が高くなり副作用が発現するリスクが高くなります。また、肝障害を悪化させるおそれもあります。そのため、重篤な肝障害がある方や胆道閉塞のある方は、リバロを服用できません。
さらに、リバロは肝臓に分布して作用することから、肝障害やその既往歴のある方では肝障害が悪化するおそれがあります。
したがって、肝機能障害がある方・その既往歴のある方へリバロを使用する場合は、症状や検査値、副作用の発現などに注意しながら慎重に治療を進めます。

妊娠中の方への使用

リバロを妊娠中の方に投与した場合の安全性は確立していません。また、動物を対象とした試験では、母動物の死亡や胎児の骨格奇形が報告されています。さらに、ヒトではリバロの類薬を妊娠3ヵ月までの間に使用した症例で、胎児に先天性奇形があらわれたとの報告もあります。
これらのことから、妊娠中の方または妊娠の可能性がある方に対して、リバロは禁忌とされています。

授乳中の方への使用

リバロは、動物を対象とした試験で母乳中への移行が報告されています。
そのため、リバロを授乳中の方に使用することはできません。

お子さまへの使用

リバロは、低出生体重児・新生児・乳児・幼児・10歳未満の小児については国内臨床試験を実施しておらず、安全性が確立していません。また、6歳未満の小児については、海外の臨床試験でも対象外とされています。したがって、10歳未満の小児には原則として使用できません。
なお、10歳以上の小児であっても、運動の頻度や強度が大きい場合は筋障害に注意が必要です。このようなことから、小児に使用する場合は、運動レベルや検査値、副作用の初期症状などに注意しながら慎重に投与を行います。

ご高齢の方への使用

高齢の方では、特に自覚がない場合でも生理機能が低下していることがあります。また、高齢の方ではリバロの副作用である横紋筋融解症があらわれやすいとの報告もあります。
したがって、高齢の方へリバロを使用する場合は、効果や症状、検査値などを観察しながら慎重に治療を進めていきます。

リバロの患者さま負担・薬価について

リバロには普通錠とOD錠(口腔内崩壊錠)があり、それぞれ1mg・2mg・4mgの3規格があります。各剤型・規格の薬価は以下のとおりです。

リバロ錠1mg
リバロOD錠1mg
37.8円/錠
リバロ錠2mg
リバロOD錠2mg
70.3円/錠
リバロ錠4mg
リバロOD錠4mg
126.7円/錠

なお、患者さまにご負担いただく薬剤費は、保険割合によって変わります。
例えば、3割負担の患者さまがリバロ錠2mgを1日1回30日分処方された場合、ご負担金額は632.7円になります(薬剤費のみの計算です)。
ジェネリック薬を使用すれば、さらに薬剤費をおさえられます。

よくあるご質問

リバロを飲んでいれば、悪玉コレステロールが減って善玉コレステロールが増えるのですよね。では、食事制限や運動をやめても大丈夫ってことですか。

高コレステロール血症をはじめとした生活習慣病では、食生活の改善や適度な運動が治療の基本です。そして、食生活の改善や運動で血清脂質の値が低くなれば、薬の減量・中止が可能になる場合もあります。
リバロを服用していても、健康的な食事を心がけて適度な運動をすることは大切ですので、無理のない範囲で続けるようにしてください。

リバロOD錠の表面に、オレンジ色の斑点模様がついていました。飲んでも大丈夫ですか?

リバロOD錠の表面についているオレンジ色の斑点模様は、薬の成分です。品質に問題があるわけではないため、ご安心ください。
なお、リバロOD錠は口腔内で速やかに崩壊するように工夫されているため、水分を吸収するとすぐに溶けてしまいます。包装から取り出す際は濡れた手などで触らないようにして、できるだけ速やかに服用するようにしてください。

リバロを飲み忘れた場合はどうすればいいですか?

リバロを飲み忘れた場合は、気付いたときにすぐ1回分を飲んでください。ただし、次に飲む時間が近い場合は忘れた分を服用せず、次の服用時間に1回分を服用してください。その際、絶対に2回分を一度に飲んではいけません。薬の服用量が多すぎると、副作用の発生リスクが高くなります。

 

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