柴朴湯とは
気分がふさいで、咽喉、食道部に異物感があり、時に動悸やめまい、嘔気があるような方の不安神経症や気管支喘息、咳に効果が期待できる漢方薬です。
日本近世(近代)に創方(本朝経験方)されました。
小柴胡湯と半夏厚朴湯を合わせたものであり、両方の漢方名から「柴」と「朴」の一文字ずつを取って名付けられています。
こじれた炎症と不安感を取り除き、症状を改善します。
オンライン診療対応可能
当院では、初診からオンライン診療にて漢方薬の処方を行っております。通院なしで薬剤をお送りすることが可能です(送料無料)。アプリのインストールは不要で、システム利用料も徴収しておりません。よろしければご利用ください。
» オンライン診療の詳細はこちら
柴朴湯の特徴
柴朴湯は以下の生薬が含まれます。
- 柴胡(サイコ)
- 半夏(ハンゲ)
- 茯苓(ブクリョウ)
- 黄芩(オウゴン)
- 厚朴(コウボク)
- 大棗(タイソウ)
- 人参(ニンジン)
- 甘草(カンゾウ)
- 蘇葉(ソヨウ)
- 生姜(ショウキョウ)
柴朴湯の対象患者さまについて
気分がふさいで、咽喉、食道部に異物感があり、時に動悸、めまい、嘔気などを伴う次の諸症:小児ぜんそく、気管支ぜんそく、気管支炎、せき、不安神経症です。
使用目標は以下の通りです。
(使用目標=証)
体力中等度の人で、軽度の胸脇苦満、心窩部の膨満感があり、咳嗽、喘鳴、精神不安、抑うつ傾向、食欲不振、全身倦怠感などを訴える場合に用いる。
柴朴湯の使い方
成人の場合、1日合計7.5gを2~3回に分割して食前もしくは食間に、水またはぬるま湯と一緒に内服します。なお用量は年齢・体重・症状により適宜増減します。また万が一飲み忘れてしまった場合は気がついた時点で内服して下さい。ただし次に飲む時間が近い場合は1回飛ばして次の分から再開しましょう。
柴朴湯を服用する上での注意点
副作用として間質性肺炎、偽アルドステロン症、ミオパチー、肝機能障害、黄疸が報告されています。その他、過敏症(発疹、蕁麻疹等)、消化器症状(口渇、食欲不振、胃部不快感、腹痛、下痢、便秘等)、泌尿器症状(頻尿、排尿痛、血尿、残尿感、膀胱炎等)が報告されています。類似処方の小柴胡湯ではインターフェロン-αとの併用例で間質性肺炎の副作用が報告されており、併用禁忌となっています。服用していつもと体調が違うようでしたら服用を中止し、医師へ相談してください。また、使用経験が少ないため、小児に対する安全性は確立していないと添付文書では記載されています。用量については医師の指示に従ってください。
柴朴湯の患者さま負担・薬価について
医療用とされている柴朴湯としては「ツムラ柴朴湯エキス顆粒(医療用)」が有名です。1日薬価は255.00円で1包(2.5g)あたり85円です。1日3包で30日分処方された場合、3割負担の患者さまでは2295円の薬剤費となります。(薬剤費のみの計算です)
よくあるご質問
- 柴朴湯にはどんな副作用がありますか?
-
詳しくはこちらを参照ください。
症状に気づいた場合は、使用をやめ、処方元の医師や薬剤師にご相談ください。
- 柴朴湯はどんな効果がありますか?
-
気分がふさいで、咽喉、食道部に異物感があり、時に動悸やめまい、嘔気があるような方の不安神経症や気管支喘息、咳に効果が期待できる漢方薬です。
- 柴朴湯はドラッグストアで売っていますか?
-
松浦薬業から第2類医薬品として販売されています。詳しくは販売店舗に相談ください。
- ほかにどんな漢方薬がありますか?
-
漢方薬には多くの種類があり、国内で医療用として承認されたものは148処方あります。詳細はこちらのページをご覧ください。
» 漢方薬の詳細はこちら