- どんな患者さまが多いのですか?
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男女比は男性26%、女性74%となっております。こちらのグラフをご参照ください。
年代は30代、40代、50代を中心に、20歳未満から70代以上まで様々な患者さまが来院されます。詳細はこちらのグラフをご参照ください。
- 来院される患者さまの悩みはどんなものが多いですか?
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多い順に「かゆい」「痛い」「できもの」「おりもの」となっております。
詳細はこちらのグラフをご参照ください。
皮膚の病気は、デリケートゾーンと言われる陰部や性器あたりにも発症することがあります。当院はデリケートゾーンにできるヘルペスや湿疹、股部白癬(こぶはくせん:内ももから股間にかけて繁殖した、白癬菌による感染症)、尖圭(せんけい)コンジローマ(性交渉によって生じるいぼ)、臀部毛包炎(でんぶもうほうえん:お尻あたりにある毛根を包む組織の炎症)などの治療に対応しています。
陰部は感染症や腫瘍などができることもあり、早めに診せることが大切です。当院は女性医師が担当しますので、とくに女性の患者さまは相談しやすいのではないでしょうか。病気によっては、お薬をつかうことで症状が楽になることもあるため、受診をおすすめします。
当院にデリケートゾーンのお悩みで来院された患者さまの男女比・年代別のグラフです。
女性医師が担当という事もあり、女性の患者さまが多いですが幅広い年代の患者さまが来院します。
女性は、年齢によって女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が変化します。40代になると女性ホルモンの量は減り、個人差はありますが45歳~50歳頃から更年期になる人がいます。
エストロゲンが減少すると、肌の水分を保ってくれるヒアルロン酸やコラーゲンの量も減少。デリケートゾーン周辺も皮膚のうるおいが減って乾燥しやすくなるので、刺激に弱い状態になります。
エストロゲンの分泌量はおりものにも影響します。おりものは膣内に入り込んだ細菌を体外に排出する作用があるため、おりもの量が減るとその自浄作用も弱くなっていきます。
また、若い頃の膣は、グリコーゲンという物質のおかげで弱酸性の健康な状態が保たれており、膣の内部に細菌が入ってきたときに繁殖を抑制します。更年期に入るとグリコーゲンが減少するので、細菌などに感染しやすくなってしまいます。
更年期のデリケートゾーンのかゆみは、規則正しい生活とスキンケアによって予防・改善することができます。食事は肌にうるおいを与えるビタミンC・A・B群が豊富な野菜や果物、イソフラボンを含む大豆製品、動物性・植物性脂肪分も適度にとるようにしましょう。また、熱すぎるお風呂への入浴は避け、肌を清潔にしたあとはセラミドやヒアルロン酸を含む低刺激性の化粧品でデリケートゾーンもやさしく保湿してください。
陰部の皮がむけて、強いかゆみを伴う場合は、白癬菌(いんきんたむし)という真菌による感染症、クラミジアや梅毒などの性感染症、ヘルペス、毛じらみ症、接触性皮膚炎、ただれなどさまざまな疾患が考えられます。症状がありましたらご相談ください。
白癬菌(いんきんたむし)や性感染症は、大浴場や公衆の洋式トイレなどで感染する場合があります。市販薬ではなく処方された薬を使って治療しましょう。
男性の場合は、亀頭や包皮にカンジダ(真菌)や細菌が感染して炎症を起こす、亀頭包皮炎の化膿性があります。原因がブドウ球菌などの細菌なのか、カンジダなどの真菌なのかによって治療法は異なります。ただし、両方に感染している場合もあります(混合感染)。細菌性の場合は、炎症が強いため赤みが出やすく、包皮が腫れあがることがあります。カンジダ性の場合は、白いかすが皮にたまり、腐臭がします。抗生物質やステロイドなどの専門的な治療を受けるようにしてください。