2024年4月18日更新
デュピクセントの最新の話題
- 2024年4月 薬価改定があり300mgペン・シリンジの薬価が5%引き上げられました。
- 2024年2月 特発性の慢性蕁麻疹に適応追加されました。
- 2023年9月 生後6ヵ月以上の小児に適応拡大されました。
- 2023年6月 結節性痒疹に適応追加されました。
「デュピクセント」(デュピルマブ)の効果について
デュピクセントはアトピー性皮膚炎の皮疹やかゆみの原因をブロックする効果のある注射薬です。
今までの治療で十分な効果が得られなかった中等症以上のアトピー性皮膚炎の患者さんに対して、高い改善効果と安全性を示しており、これまでにない優れたアトピー性皮膚炎治療薬であると考えられます。
当院の取り組みを取材いただきました
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当院では多数の患者さまへデュピクセント(デュピルマブ)の治療を行っており、初めて導入される場合にも安心して治療を受けていただけるように取り組んでおります。
当院の事例はデュピクセント(デュピルマブ)を製造販売するサノフィ株式会社にご評価いただき、パンフレットとしてご紹介いただいています。
» 取材記事を見る
岩屋孝彦社長の表敬訪問を受けました
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サノフィの岩屋孝彦社長にお越しいただきました。
当院のデュピクセント治療の取り組みや、今後のアトピー性皮膚炎治療の展望について意見交換を行いました。
今後より一層アトピー性皮膚炎の治療に注力し、患者さまに貢献していけるよう精進したいと思います。
デュピクセント導入患者さまのアンケート調査
取材をお受けするにあたり当院でデュピクセント治療を開始された患者さまの導入に至った経緯やその後の効果などの体験談についてアンケートを行いました。ご希望の方は資料請求フォームよりご請求ください。
デュピクセントの適応患者さまについて
アトピー性皮膚炎の方
» 小児適応のコラムはこちら
※デュピクセントを投与開始後も原則として外用薬は継続します。
※デュピクセントは皮膚科を標榜するクリニックや病院でも取り扱いがない場合があります。あらかじめご確認ください。当院では常時在庫をご用意しております。
» 最適使用推進ガイドライン
結節性痒疹の方
- 成人
- ステロイド外用剤等による治療を施行しても、痒疹結節を主体とする病変が多発し、複数の部位に及ぶ患者に用いること
» 痒疹の詳細はこちら
慢性蕁麻疹の方
- 成人
- 12歳以上の小児
- 抗ヒスタミン薬を一定期間投与しても十分な効果が得られない方
デュピクセントの小児適応について
デュピクセントは2023年9月25日、生後6ヵ月以上の小児のアトピー性皮膚炎の適応が承認されました。日本で初めて生後6ヶ月から全年齢のアトピー性皮膚炎に適応を有する生物学的製剤となります。
当院では治験を通してお子さまへの投与を経験しており、デュピクセントの適応年齢が広がることを喜ばしく思っています。
当院での導入方法
はじめて導入される方
デュピクセントに関してはアトピー専用フォームからご相談をお受けしています。
適応があるかどうかの判断はもちろん、経済的な負担や通院スケジュール、自己注射についてなど、ご不安に思われることを解消して頂きます。
導入前のご相談について
「自分の皮膚症状にはデュピクセントの投与が可能かどうか」というご相談が非常に多く寄せられております。患者さまのお気持ちとしては、デュピクセントが投与可能であれば通院したいということかと推測されます。前提として、デュピクセント投与可否の判定は全身の皮膚症状スコアの算出が必要なため、ご来院いただく必要があります。
ただし遠方にお住まいの場合など、なかなかご来院いただけないご事情がある患者さまは、まずは当院のオンライン診療をご利用いただくことをおすすめしております。オンラインにて詳しくお話を伺い、適応がありそうな場合にご来院いただくことで、少しでも患者さまのご不安の解消につながればと考えています。
当院では、2020年4月より新型コロナウイルス感染対策として、初診からのオンライン診療に対応しています。詳しくは下記よりご確認ください。
» オンライン診療の詳細はこちら
初回のご相談をオンライン診療を用いて実施し、詳細な状況を確認できたことでトラブルなく次回来院時にデュピクセントを導入した実績もございます。
当院では東京在住の方だけでなく千葉、埼玉、神奈川、茨城などから通院いただいている方もいらっしゃいます。安心してご利用いただければと思います。
デュピクセント導入に際し、オンライン診療の初回相談をご希望の方は、アトピー専用フォームよりご連絡ください。フォーム内の「ご相談内容」に▼初回オンライン診療希望▼とご記入いただきますようお願いいたします。
他院にて導入済みの方
すでに他院で導入済みの方にもご対応可能です。自己注射をされている方であれば初診時でもデュピクセントの処方が可能です。
デュピクセント導入時の医師の皮膚症状の評価をお持ちいただくとスムーズです。
状況を確認させていただくため、下記アトピー専用フォームよりご相談ください。
»他院で治療中の方はこちら
治療の流れ
本薬剤が適応の場合は来院のご予約を院内でお取りし、投与開始となります。
※冷蔵した薬剤を30~45分以上かけて常温に戻す必要があるため、必ず予約が必要です。
デュピクセントの用法用量は、適応疾患・年齢・体重によって異なります。
成人(15歳以上)
投与開始日1回目のみ、2本を皮下注射します。
その後2回目からは当面2週間に1回、1本を皮下注射します。
継続して治療を行う場合、ご希望によりご来院、ご自宅での自己注射をお選びいただけます。
小児(生後6か月以上15歳未満)
60kg以上の場合
投与方法の詳細はこちら
投与開始日1回目のみ、2本を皮下注射します。
その後2回目からは当面2週間に1回、1本を皮下注射します。
継続して治療を行う場合、ご希望によりご来院、ご自宅での自己注射をお選びいただけます。
30kg~60kgの場合
投与方法の詳細はこちら
投与開始日1回目のみ、2本を皮下注射します。
その後2回目からは当面2週間に1回、1本を皮下注射します。
継続して治療を行う場合、ご希望によりご来院、ご自宅での自己注射をお選びいただけます。
15kg~30kgの場合
投与方法の詳細はこちら
投与開始日1本を皮下注射します。その後当面4週間に1本を皮下注射します。投与量は変わりません。
継続して治療を行う場合、ご希望によりご来院、ご自宅での自己注射をお選びいただけます。
5kg~15kgの場合
投与方法の詳細はこちら
投与開始日1本を皮下注射します。その後当面4週間に1本を皮下注射します。投与量は変わりません。
継続して治療を行う場合、ご希望によりご来院、ご自宅での自己注射をお選びいただけます。
自己注射について
デュピクセント(デュピルマブ)は自己注射が認められていますので、指導を受けた患者さまはご自身での注射が可能となります。自己注射のメリットは以下の通りです。
- 通院にともなう時間的な制約や負担を軽減できること
- 高額療養費制度で自己負担額を減額できること(※所得によります)
自己注射にするか、院内注射にするか患者さまとご相談しながら決めています。詳細なご説明をすると大半の方がメリットが大きいと判断され、自己注射を選択されています。当院では自己注射の方には1回につき最長3か月分(6本)の処方が可能です。 後述する医療費助成制度を利用すると自己負担額を抑えることができます。
なおご希望の方は院内での注射の継続も可能です。注射器は2種類取り扱いがあり、当院ではほぼペン型デバイスに切り替わりましたが、ご希望の方は従来のシリンジを選択いただくことも可能です。
患者さまが治療を選択する上で心配事となる自己注射について、当院の取り組みをご紹介いたします。どのような思いで自己注射の指導にのぞんでいるかをご覧ください。
»自己注射指導の取り組みのコラムはこちら
注射お知らせサービス(無料)
自己注射をお選びいただいた方は、2週間に1度の注射の打ち忘れ防止のために注射おしらせサービス(無料)がご利用可能です。
メールアドレスと注射予定日を登録することで、決まった曜日にメールにてお知らせいたします。
»注射おしらせサービス(無料)
デュピクセントの評価や感想
松島皮膚科医院 松島弘典先生より許可を頂きまして、以下の記事をご紹介いたします。
デュピクセントを導入された患者さまのお声と医師の評価が詳しく書かれています。
»松島皮膚科医院 Blog
当院でデュピクセントを導入した患者さまのメッセージもいただいております。
»デュピクセントのクチコミ1
»デュピクセントのクチコミ2
デュピクセントの副作用について
デュピクセントは副作用が少なく安全にお使いいただける薬剤です。重篤な副作用報告はほぼありません。
比較的多くみられる副作用として結膜炎が出ることがありますので、必要に応じて眼科の受診をお願いしております。また顔の赤みが残ることがあります。
デュピクセントにより「太る」ことがあるかご質問をいただくことがありますが、これまでのところ報告は出ていません。
詳しくはデュピクセントの添付文書の「副作用」の詳細情報をご確認ください。
薬価(薬剤の値段)について
デュピクセント®の治療を受ける場合の薬剤費の目安
薬剤の値段は3割負担(ペン)で、初回投与(2本)が37,028円、2回目以降(1本)18,514円となります。
デュピクセントの薬価引き上げ(値上げ)
2024年4月1日に薬価改定がありました。小児適応の効能追加による加算が適用され、300mgペンと300mgシリンジ薬価は5%引上げ(値上げ)となりました。200mgシリンジは変更ありません。
デュピクセント導入には薬剤費に加え検査費用などがかかります。3割負担の方の初回2本投与時で約4万円、2回目以降の1本投与時で約2万円となります。
自己注射に移行した後は、クリニックでのお会計は5千円ほどになります。なお薬局でのお薬の処方になりますので、お薬代は薬局での支払い(デュピクセント1本あたり1.8万円弱+薬局での処方料)となります。その他の検査代・指導料などを全て含んだクリニック・薬局でのお支払いを合計すると3割負担の方で年間50万円超となります。
医療費助成制度について
当院でデュピクセントを導入された患者さまは、その効果には大変満足いただいておりますが、やはり治療を継続していく上で「費用が心配だ、高すぎる」という方もいらっしゃいます。
患者さまの経済的な負担を軽減するため、さまざまな医療費の助成制度があります。患者さまの収入にもよりますが、限られた費用負担で継続が可能になるケースがあります。1年間で支払った医療費の総額により還付金を受け取れる医療費控除や、1ヵ月の間に医療機関の窓口で支払った額が、一定の金額を超えた場合に、金額が払い戻される高額療養費制度を使うことをご検討ください。
»医療費の助成制度について
»厚生労働省:高額療養費制度について
»高額療養費シミュレーション
お電話でのご相談も承っております。ご希望の方はデュピクセント相談室0120-50-4970(ゴーヨクナレ)にて平日9:00~17:00に専任スタッフが対応いたします。お気軽にお問合せください。
医療費負担が軽減されるその他の制度
詳細はこちら
▶付加給付制度(健康保険組合等の独自制度)
ご加入の医療保険(保険者)によっては、独自に「付加給付」として国が定めるよりも手厚い医療費助成を行っており、自己負担上限額がさらに低く設定されている場合があります。当院の患者さまでも企業にお勤めで月2万円以上の医療費は健保組合が負担してくれるという方もいらっしゃいました。詳しくはご加入の保険者(健康保険組合等)にご確認ください。
お問い合わせ先:健康保険証に記載されている保険者(健康保険組合等)
▶学生などへの医療費補助制度
大学などの学校では、独自に学生の医療費負担を補助する制度を運営している場合があります。手続きが必要な場合もありますので、詳しくは学生課などにご確認ください。
お問い合わせ先:大学の学生課等
▶ひとり親家庭への医療費補助制度
自治体によってはひとり親家庭(母子家庭・父子家庭)の方に医療費助成を行っている場合があります。助成内容や自治体により異なりますので、詳しくはお住いの自治体にご確認ください。
お問い合わせ先:お住いの自治体
経済的なご負担に関してはご自身のおかれた環境でいろいろな手段を検討される事をおすすめいたします。
デュピクセントをお考えの方へ
お使いの患者さまの背景
年齢層は?
20代35%、30代32%、40代22%とこれらの世代で約8割を締めています。
年齢の上限はなく、お子さんが改善したからと治療を希望された70代の方もいらっしゃいます。
男女比は?
当院でデュピクセントを導入された患者さまは男性の方が多くいらっしゃいました。
デュピクセント治療を希望した理由
ぐっすり眠れるようになりたいという声を非常に多くいただきます。本当に苦しまれていることを痛感します。
患者さまによるデュピクセントの自己評価
当院ではアトピー性皮膚炎患者様には、原則みなさまに症状チェックカードを用いて自己評価をしていただいております。症状チェックカードとは、ご自身で7つの簡単な自覚症状の質問にお答えいただくもので、 症状をスコア化することで現状把握ができます。新しい治療を試す場合にも投与前と投与後の複数回確認することで、薬剤の効果をご自身で評価していただけます。こちらの症状チェックは無料で実施できます。
※当ページはPOEMを開発されたイギリスのノッティンガム大学(University of Nottingham Centre of Evidence Based Dermatology (CEBD))のDr Natasha Rogers, MSci PhDからご評価いただきました。
セルフPOEMスコアチェック
自覚症状の評価指標としてアトピー性皮膚炎の重症度を判断するPOEMスコアを採用しています。ご自身の症状を選択するだけで簡便にPOEMスコアが測定できるツールを掲載しています。ぜひ一度お試しください。
POEMスコア計算方法
0・・・全くなかった
1・・・1~2日
2・・・3~4日
3・・・5~6日
4・・・毎日
各項目の点数を合計して総合点を算出します。
POEMスコアの重症度
0~2点=消失またはほぼ消失
3~7点=軽度の湿疹
8~16点=中等度の湿疹(中等症)
17~24点=重度の湿疹(重症)
25~28点=非常に重度の湿疹(最重症)
※総合点が高いほど悪い状態を表します。
デュピクセントは投与後すぐに皮膚症状が大幅に改善する方が多くいらっしゃいます。しかし自覚症状の評価は難しく、とても良くなったと感じる方、あまり変わらないと感じる方と人それぞれです。症状が落ち着くと投与前のつらい感覚がなくなり、もともと落ち着いた状態だったと感じるようです。そこで投与前後のスコアを比較することで、どれくらい改善したかを明らかにすることができます。
当院で治療を受けた患者さまの実際のスコアカードです。投与前・投与後2週で改善が見て取れます。
-
投与前
-
投与後
- ※画像をクリックすると拡大表示します。
デュピクセントを開始してもあまり効かないという訴えのある患者さまがいらっしゃいました。
患者さまにはデュピクセント投与前にもPOEMを行っていただいており、ご自身のPOEMスコアを比較すると投与前後でスコアは半分に減っていました。ご本人もそんなに効果があったのかと大変驚かれ、前向きに治療に取り組んでいただいています。やはり自分自身で付けたスコアの改善度は説得力があります。
治療は、皮膚症状の改善や効果の実感が少なければ、継続して治療する意欲が減ってしまいます。治療の効果は医師の診断だけでなくご本人にも適正に評価をしていただくことが重要です。大変な決断をして導入を希望された患者さまにできる限りお力添えをしたいと考えています。
当院の患者さまのPOEMスコアの推移
折れ線は当院でデュピクセントを導入された患者さま一人ひとりの投与前・2週間後・4週間後のPOEMスコアの推移を表しています。
デュピクセント導入前に比べ、1回の投与でスコアが大幅に低下し、自覚症状が改善されています。
いずれの重症度の群でも4週間後(約1か月後)に平均POEMスコアが半分以下になっていることがわかりました。(※個人差はございます。)
現在のご自分のスコアが2週間後、4週間後にどれぐらい軽減できるかという目安になるかと思います。
現状のスコアが8点を超える方は中等度以上となり、デュピクセント治療の適応となる可能性があります。既存治療でも症状が治まらない場合、大変苦しまれていらっしゃることだと思います。デュピクセント導入にあたりご質問がありましたら、アトピー専用フォームからご相談ください。
デュピクセントにまつわる話題
アトピー性皮膚炎全身療法の比較
デュピクセント、オルミエント、リンヴォック、サイバインコ、ミチーガなど、アトピー性皮膚炎全身療法の治療薬として承認されています。様々な薬剤があり患者さまからどの薬剤が自分に適しているかご質問をいただく機会が増えてきましたので、全身療法治療薬の比較表を作成しました。公開されている情報や治療経験を通じての私見を加えて作成しています。今後、新たな情報や新薬が発売されましたら追加・修正していく予定です。
様々な薬剤がある中で、患者さま一人ひとりに合う薬剤・治療法は異なります。それぞれのメリット・デメリットのご説明や、患者さまの状態を見てどのような治療を行うべきかご提案いたします。まずは一度、ご相談ください。
»アトピー専用のご相談はこちら
デュピクセントとリンヴォックの比較
近年使えるようになった全身治療薬のうち、当院で使用経験が多いデュピクセントとリンヴォックについて、様々な角度で比較・検討しました。薬剤選択に迷われる患者さまにお役立ていただけると幸いです。
»治療薬検討会のコラムはこちら
継続投与における新しいエビデンス
デュピクセントは新しい薬剤で、様々な情報がアップデートされています。当院では重要な情報に関しては適切に開示しお伝えしております。
デュピクセントは切れ味が鋭く16週間投与後にはほとんどの方の症状が落ち着きます。その後の継続投与については発売当初から議論されており、投与量を減らす、投与間隔を伸ばすなどの方法が提唱されていました。
海外のデータにはなりますが、臨床試験の報告が出てきました。デュピクセントを投与し16週経過後、結果が良好な方の投与間隔を変更して影響を確認した臨床試験です。投与間隔を ①毎週、②2週間ごと(承認された間隔)③4週間ごと、④8週間ごと に振り分けて比較したところ、薬剤の効果は①・②では長期にわたって効果が維持されました。
ここで副次的な項目として抗薬物抗体(※)の発現率を確認しています。※薬剤に対して免疫ができ、その薬が効きにくくなる状態
抗薬物抗体の発生頻度は下記の通りです。
①1.2%(毎週)
②4.3%(2週間ごと)
③6.0%(4週間ごと)
④11.7%(8週間ごと)
この結果から投与間隔を伸ばすと※抗デュピルマブ抗体の発現する頻度が増加する可能性があります。抗薬物抗体ができても有効性や安全性で問題とならない場合もありますが、中和抗体が誘導されると治療効果が低下する可能性があります。この結果から現時点では投与間隔をあけずに承認用法通り2週間ごとの投与を守るのがよいといえます。
※デュピクセントに対して免疫ができ、薬が効きにくくなる状態
韓国のデュピクセント事情について
韓国でのデュピクセント治療についてです。お隣韓国でもデュピクセントは発売されているのですが、健康保険の適応になっておらず日本の10倍近い費用がかかるそうです。
韓国のご出身で日本で生活されている患者さまのお話では、日本ではとても安くデュピクセント治療が受けられると喜んでいらっしゃいました。
デュピクセント小児臨床試験(治験)について(※受付終了しました)
当院では現在、生後6か月から12歳未満のアトピー性皮膚炎の方を対象とした治験にご協力頂ける方を募集しております。
おかげ様で募集人数に達しましたので受付を終了させて頂きました。ご協力ありがとうございました。
よくあるご質問
- 注射をやめることはできるのでしょうか?やめたらどうなりますか?
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経過を見てご相談しながらご判断いたします。当院ではエビデンスに基づいて最新情報をお伝えするようにしています。これまでの経験では、デュピクセントをやめてもすぐ悪化するわけではありませんが、徐々に再燃する方はいらっしゃいます。
- デュピクセントを始めるといつまで続ければよいのでしょうか?どれぐらいの期間続ければよいか教えてください。
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デュピクセントは、投与開始後16週間(約4か月)で効果判定をいたします。多くの方は1~2回の注射で痒みや皮膚症状の改善を感じます。当院では、POEM・ADCTなどの患者様による自己評価や、EASIスコアなどの医師による評価、TARCなどの採血項目により効果判定を行っています。効果が認められた場合約一年は継続します。中止をご希望の場合、慎重にご判断いただくようおすすめしています。
当院では2019年からデュピクセントによる治療を開始し4年が経過しました。その間ずっと治療を継続されている方、中止・再開された方など数多くの患者さまの経過を見守ってまいりました。今のところ中止後に再開し効果がない方はいらっしゃいませんが、繰り返すとデュピルマブに対する抗体が産生され、効果が出にくくなる可能性も否定できません。
デュピクセント治療により、ほとんど皮膚症状がないほどコントロールができていても、治療を中止すると半年から一年ぐらいかけて徐々に増悪していきます。いったん改善すると、中止後の痒みの増加や保湿をしても乾燥するといった症状の変化に敏感になり、重症化する前に注射を再開される方も多くいらっしゃいます。
良好な状態を維持するために、治療を継続することをおすすめしています。しかし患者さま各々のご事情もございますのでご相談しながら決めていくようにしています。よろしければご相談下さい。
- 良くなったら投与をやめ、再開することは可能でしょうか?
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現時点では可能です。当院の患者さまでも再開されている方もいらっしゃいます。
- どんな副作用が多いですか?
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重篤な副作用報告はほぼありません。副作用については下記ボタンをご覧ください。
» 副作用の詳細はこちら
- なぜ中等症以上の方のみ使用なのですか?
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厚生労働省のデュピクセント最適使用推進ガイドラインにより定められているためです。
- 注射はどれぐらい痛いですか?
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思ったより痛くないという方が多いです。
- デュピクセントはなぜ値下げしたのですか?
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デュピクセントは「年間販売額が350億円超かつ、基準年間販売額の2倍超」の要件に該当したため、市場拡大再算定の対象となり2022年8月1日から薬価を11.4%引き下げられました。ペンは66,562円から58,775円に、シリンジは66,356円から58,593円となりました。デュピクセントが市場拡大再算定の対象となったのは2回目です。それだけ広く使われている薬剤であるともいえます。
- 何回目ぐらいからよくなりますか?
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1回目で効果を実感される方がほとんどです。1回目でかゆみが軽減しなかった方でも2~3回までに皆様かゆみが明らかに軽減したとおっしゃいます。当院で導入された患者さまのPOEMスコアのグラフをご参照ください。
- 自己注射は難しいですか?
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個人差はありますが当院では看護師ができるまでご指導いたします。自己注射が困難な方は院内での注射を継続することも可能です。
- デュピクセントを投与していても新型コロナウイルスワクチンを接種して問題がないですか?
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接種は可能です。(発売元のサノフィ社に確認済)デュピクセントは生ワクチンを接種する場合に注意が必要とされています。デュピクセントの臨床試験時にはコロナウイルスワクチンタイプ(mRNA、アデノウイルスベータワクチン)は存在しませんでしたのでデータはありません。ただしNIH(米国国立衛生研究所)および DHHS (米国保健社会福祉省)におけるワクチンの分類では、新型コロナウイルスワクチンは非生ワクチンとして分類されており、生ワクチンではないためデュピクセントの投与は可能と考えられます。
- デュピクセントについてまとめた資料はありますか?
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こちらの資料はデュピクセント製造元のサノフィ社作成のパンフレットです。よくまとまっているのでご一読されることをおすすめいたします。
» デュピクセントとは?
- デュピクセントは顔には効かないのですか?
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体に比べると顔には効きにくいことがあります。一回の注射後に効果が出てくる場合もあれば、身体より遅れて効果が出る場合もあります。まれに赤みが増強することがあります。顔面の症状が改善しない場合には相談し、外用薬や他の注射・内服薬に変更する場合があります。