アトピー性皮膚炎治療薬「デュピクセント(デュピルマブ)」生物学的製剤

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「デュピクセント」(デュピルマブ)の効果について

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アトピー性皮膚炎の皮疹やかゆみの原因をブロックする注射薬です。
今までの治療で十分な効果が得られなかった中等症以上のアトピー性皮膚炎の患者さんに対して、高い改善効果と安全性を示しており、これまでにない優れたアトピー性皮膚炎治療薬であると考えられます。生物学的製剤の特徴として、薬剤費が高く高額な患者負担となりますが、様々な助成制度が用意されています。

» デュピクセントを使用される患者さんへ

適応患者さんについて

  • ステロイド外用剤・プロトピック軟膏などの抗炎症外用剤を一定期間投与しても十分な効果が得られない15歳以上のアトピー性皮膚炎の方

※デュピクセントを投与開始後も、原則として外用剤は継続して頂きます。
※デュピクセントはいわゆる「脱ステロイド」のための薬剤ではありません。

» デュピルマブ(デュピクセント)の使用にあたって(最適使用推進ガイドライン)

当院での導入方法

初回導入の方

デュピクセントに関してはアトピー専用フォームからご相談をお受けしています。

適応の判断はもちろんのこと、経済的なご負担や、通院スケジュール、自己注射についてなど、ご不安に思われることを解消して頂きます。

本薬剤が適応の場合は来院のご予約を院内でお取りし、投与開始となります。
※冷蔵した薬剤を45分以上かけて常温に戻す必要があるため、必ず予約が必要です。

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投与開始日のみ、2本を皮下注射します。
その後は当面2週間に1回、1本を皮下注射します。

デュピクセントの新しい注射器(ペン型デバイス)が発売され、当院ではほぼペンに切り替わりました。ご希望の方は従来のシリンジを選択いただくことも可能です。

患者様に新しいペン型デバイスの使い勝手をうかがうと
“ペンは従来のシリンジに比べ早く薬剤が注入されるので痛いのではないかと心配していた。しかしあっという間に注射が終わるため痛みはそれほど気にならなかった。
押し付けるだけで注射ができるので簡単になった”というお声が多くありました。総じて使い勝手がよくなったと好評です。

当院では自己注射の方には1回につき最長3か月分(6本)の処方が可能です。
後述する医療費助成制度を利用すると自己負担額を抑えることができます。

導入前のご相談について

当院に寄せられるご相談で比較的多いのはデュピクセントの適応可否についてです。
「自分の皮膚症状にはデュピクセントの投与が可能かどうか」を判定してほしいというもので、遠方にお住まいの方からいただくことが多いです。デュピクセントが投与可能であれば通院したいというお気持ちかと推測されます。

前提としてデュピクセント投与可否の判定は、全身の皮膚症状スコアが必要なためご来院いただく必要があります。しかし心情もよくわかりますのでまずは当院のオンライン診療をご利用いただくことをおすすめします。

当院では2020年4月より新型コロナウイルス感染対策として、初診からのオンライン診療に対応しております。ご来院いただかなくともオンラインでご相談いただくことが可能です。まずお話を伺い適応がありそうな場合にご来院いただくことで、少しでもご不安な患者さまのお役に立てればと考えています。

こちらは遠方在住の患者さまからのご提案により実現いたしました。
初回のご相談をオンライン診療を用いて実施し、詳細な状況を確認できたことでトラブルなく次回来院時にデュピクセントを導入することができました。

デュピクセント導入に際し、オンライン診療の初回相談をご希望の方は、下記のフォームをお送りください。なおフォーム内の回答で ▼初回オンライン診療希望▼ とご記入いただきますようお願いいたします。

» アトピー専用フォームはこちら

 

» オンライン診療の詳細はこちら

注射お知らせサービス(無料)

2週間に1度の注射の打ち忘れ防止のために注射おしらせサービス(無料)がご利用可能です。

» 注射おしらせサービス(無料)

デュピクセント導入について

松島皮膚科医院 松島弘典先生より許可を頂きまして、以下の記事をご紹介いたします。

デュピクセントを導入された患者さまのお声と医師の評価が詳しく書かれています。

» 松島皮膚科医院 Blog
【デュピクセント注射後の経過、適用外だった方々の経過】

当院で導入した患者さまのメッセージもいただいております。

» デュピクセントのクチコミ1

» デュピクセントのクチコミ2

患者負担・費用の目安について

デュピクセント®の治療を受ける場合の薬剤費の目安

薬剤の値段は3割負担で、初回投与(2本)が39,937円、2回目以降(1本)19,969円となります。

デュピクセント®
の薬剤費
(1本あたり ペン:66,562円
シリンジ66,356円)
ペンの場合 シリンジの場合
初回
(2本)
2回目
以降
(1本)
初回
(2本)
2回目
以降
(1本)
133,124円 66,562円 132,712円 66,356円
自己負担額
(窓口で支払う金額)
3割 39,937円 19,969円 39,814円 19,907円
2割 26,625円 13,312円 26,542円 13,271円
1割 13,312円 6,656円 13,271円 6,636円

令和2年11月現在のデュピクセント®の薬価をもとに計算しています。
薬価改定前よりも20.2%軽減され、患者さまのご負担がより少なくなりました。

デュピクセントの導入スケジュールと値段

デュピクセント導入には薬剤費に加え検査費用などがかかります。3割負担の方の初回2本投与時で約5万円、2回目以降の1本投与時で約2万5千円となります。
自己注射に移行した後は、クリニックでのお会計は5千円ほどになります。なお薬局でのお薬の処方になりますので、お薬代は薬局での支払い(デュピクセント1本あたり2万円程度と薬局での処方料)となります。

医療費助成制度について

当院でデュピクセントを導入された皆様はその効果には大変満足をされています。
しかし、中には治療を継続していく上で費用が心配だという方もいらっしゃいます。

患者さんの経済的な負担を軽減するため、さまざまな医療費の助成制度があります。

» 知っておきたい医療費の助成制度について

ご本人の収入にもよるのですが限られた費用負担で継続が可能になるケースがあります。国の定めた高額療養費制度を使うことをご検討ください。

〇制度について

» (厚生労働省:高額療養費制度について)

〇シミュレーション

» 高額療養費シミュレーション

またお電話でのご相談をご希望の方はデュピクセント相談室0120-50-4970(ゴーヨクナレ)にて平日9:00~17:00に専任スタッフが対応いたします。お気軽にお問合せください。

医療費負担が軽減されるその他の制度

▶付加給付制度(健康保険組合等の独自制度)
ご加入の医療保険(保険者)によっては、独自に「付加給付」として国が定めるよりも手厚い医療費助成を行っており、自己負担上限額がさらに低く設定されている場合があります。当院の患者さまでも企業にお勤めで月2万円以上の医療費は健保組合が負担してくれるという方もいらっしゃいました。詳しくはご加入の保険者(健康保険組合等)にご確認ください。
お問い合わせ先:健康保険証に記載されている保険者(健康保険組合等)

▶学生などへの医療費補助制度
大学などの学校では、独自に学生の医療費負担を補助する制度を運営している場合があります。手続きが必要な場合もありますので、詳しくは学生課などにご確認ください。
お問い合わせ先:大学の学生課等

▶ひとり親家庭への医療費補助制度
自治体によってはひとり親家庭(母子家庭・父子家庭)の方に医療費助成を行っている場合があります。助成内容や自治体により異なりますので、詳しくはお住いの自治体にご確認ください。
お問い合わせ先:お住いの自治体

経済的なご負担に関してはご自身のおかれた環境でいろいろな手段を検討される事をおすすめいたします。

他院にて導入済みの方

すでに他院で導入済みの方にもご対応可能です。
自己注射をされている方であれば初診時でもデュピクセントの処方が可能です。
デュピクセント導入時の医師の皮膚症状の評価をお持ちいただくとスムーズです。
状況を確認させていただくため、アトピー専用フォームよりご相談ください。

デュピクセントをお考えの方へ

お使いの患者さまの背景

年齢層は?

年齢層

20代~40代の方が多いですが、50代の方もいらっしゃいます。

 

男女比は?

男女比

当院でデュピクセントを導入された患者さまは男性の方が多くいらっしゃいました。
お仕事に集中するためということかもしれません。

 

デュピクセント治療を希望した理由

男女比

ぐっすり眠れるようになりたいという声は多いです。
本当に苦しまれていることを痛感します。

患者さまによるデュピクセントの自己評価

  • ※画像をクリックすると
    拡大表示します。

当院ではアトピー性皮膚炎患者様には、原則みなさまに症状チェックカードを用いて自己評価をしていただいております。症状チェックカードとは、ご自身で7つの簡単な自覚症状の質問にお答えいただくもので、無料で実施できます。 症状をスコア化することで現状把握ができますし、新しい治療を試す場合にも投与前と投与後の複数回確認することで、薬剤の効果をご自身で評価していただけます。

※POEMを開発されたイギリスのノッティンガム大学(University of Nottingham Centre of Evidence Based Dermatology (CEBD))のDr Natasha Rogers, MSci PhDからご評価いただきました。

セルフPOEMスコアチェック

自覚症状の評価指標としてアトピー性皮膚炎の重症度を判断するPOEMスコアを採用しています。症状に該当するボタンを押すだけで簡便にPOEMスコアが測定できるツールを掲載しています。ぜひ一度お試しください。

直近1週間の皮膚の状態について5つの選択肢から選んでください。

Q1.湿疹のために皮膚のかゆみがあった日は何日ありましたか?

Q2.湿疹のために夜の睡眠が妨げられた日は何日ありましたか?

Q3.湿疹のために皮膚から出血した日は何日ありましたか?

Q4.湿疹のために皮膚がジクジク(透明な液体がにじみ出る)した日は何日ありましたか?

Q5.湿疹のために皮膚にひび割れができた日は何日ありましたか?


Q6.湿疹のために皮膚がボロボロとはがれ落ちた日は何日ありましたか?

Q7.湿疹のために皮膚が乾燥またはザラザラしていると感じた日は何日ありましたか?

POEMスコア計算方法

0・・・全くなかった
1・・・1~2日
2・・・3~4日
3・・・5~6日
4・・・毎日

各項目の点数を合計して総合点を算出します。

POEMスコアの重症度

0~ 2点 = 消失またはほぼ消失
3~ 7点 = 軽度の湿疹
8~16点 = 中等度の湿疹(中等症)
17~24点 = 重度の湿疹(重症)
25~28点 = 非常に重度の湿疹(最重症)

※総合点が高いほど悪い状態を表します。

デュピクセントは投与後すぐに皮膚症状が大幅に改善する方が多くいらっしゃいます。しかし自覚症状の評価はむずかしく、とても良くなったと感じる方、あまり変わらないと感じる方と人それぞれです。症状が落ち着くと投与前のつらい感覚がなくなり、もともと落ち着いた状態だったと感じるようです。そこで投与前後のスコアを比較することで、どれくらい改善したかを明らかにすることができます。

実際のスコアカードです。一目瞭然で改善が見て取れます。

  • 投与前

  • 投与2週後

  • ※画像をクリックすると拡大表示します。

患者さまとのやりとりの例

デュピクセントを開始してもあまり効かないという訴えのある患者さまがいらっしゃいました。皮膚症状の改善が少なく効果の実感も少なければ治療意欲が減ってしまいます。医師の診断だけでなくご本人にも治療効果を適正に評価をしていただくことが重要です。ご自身の投与前後のPOEMスコアを比較すると、スコアは半分に減っていました。ご本人もそんなに効果があったのかと大変驚かれ、前向きに治療に取り組んでいただいています。やはり自分自身で付けたスコアの改善度は説得力があります。大変な決断をして導入を希望された患者さまにできる限りお力添えをしたいと考えています。

当院でデュピクセントを導入された患者さまのPOEMスコアの推移

折れ線は当院でデュピクセントを導入された患者さま一人ひとりの投与前・2週間後・4週間後のPOEMスコアの推移を表しています。

デュピクセント導入前に比べ、1回の投与でスコアが大幅に低下し、自覚症状が改善されている事がお分かりになるかと思います。

重症度別POEMスコアの推移

切り口を変えて、重症度別の投与前、2週間後、4週間後のPOEMスコアの推移を集計いたしました。

いずれの重症度の群でも4週間後(約1か月後)に平均POEMスコアが半分以下になっていることがわかりました。(※個人差はございます。)
現在のご自分のスコアが2週間後、4週間後にどれぐらい軽減できるかという目安になるかと思います。

現状のスコアが8点を超える方は中等度以上となり、大変苦しまれていらっしゃることだと思います。デュピクセント導入にあたりご質問がありましたら、ご遠慮なさらずにアトピー専用フォームからご相談ください。

新しいエビデンスについて

デュピクセントは新しい薬剤ですので情報がアップデートされます。当院では重要な情報に関しては適切に開示しお伝えしていく予定です。
デュピクセントは切れ味が鋭く16週間投与後にはほとんどの方の症状が落ち着きます。その後の継続投与について、発売当初から議論されており、投与量を減らす、投与間隔を伸ばすなどの方法が提唱されていました。
しかし気になるデータが出てきました。海外のデータにはなりますが、デュピクセントを投与し16週経過後、結果が良好な方の投与間隔を変更して影響を確認した臨床試験です。
投与間隔を ①毎週②2週間ごと(承認用法)③4週間ごと④8週間ごと に振り分けて比較しており、効果は①・②の群では長期にわたって効果が維持されました。

ここで副次的な項目として抗薬物抗体の発現率を確認しています。

抗薬物抗体の発生頻度は
① 1.2%(毎週)
② 4.3%(2週間ごと)
③ 6.0%(4週間ごと)
④ 11.7%(8週間ごと)

この結果から投与間隔を伸ばすと抗デュピルマブ抗体の発現する頻度が増加する可能性があります。抗薬物抗体ができても有効性や安全性で問題とならない場合もありますが、中和抗体が誘導されると治療効果が低下する可能性があります。

アトピー性皮膚炎全身療法の比較

デュピクセント、オルミエント、リンヴォックがアトピー性皮膚炎の治療薬として承認され、患者さまからどの薬剤が自分に適しているかご質問をいただく機会が増えてきました。そこで全身療法の薬剤の比較表を作成しました。公開されている情報や治療経験を通じての私見を加えて作成しています。今後、新たな情報や新薬が発売されましたら追加・修正していく予定です。

項目 デュピクセント オルミエント リンヴォック
投与方法 皮下注射 内服 内服
投与間隔 2週間に1回 毎日 毎日
皮膚症状の改善度
かゆみの軽減度
効果発現 1~2週間 1~2日 1~2日
ヒット率 ほぼ100% 8割程度 8割程度
安全性 安全
結膜炎の副作用
定期的な採血で確認 定期的な採血で確認
ニキビ
投与量の調節 推奨されない
(中和抗体の出現)
減量可能 増量可能
導入前検査 採血 胸部X線
採血
胸部X線
採血
高額療養費 本人の収入により
使用可能
本人の収入により
使用可能
本人の収入により
使用可能
詳細な説明 当ページ 詳細はこちら 詳細はこちら

韓国のデュピクセント事情について

費用に関して驚いたのが、韓国でのデュピクセント治療についてです。韓国でもデュピクセントは発売されているのですが、健康保険の適応になっておらず日本の10倍近い費用がかかるそうです。
韓国のご出身で日本で生活されている患者さまのお話では、日本ではとても安くデュピクセント治療が受けられると喜んでいらっしゃいました。

デュピクセント小児臨床試験(治験)について(※受付終了しました)

おかげ様で募集人数に達しましたので受付を終了させて頂きました。ご協力ありがとうございました。
当院では現在、生後6か月から12歳未満のアトピー性皮膚炎の方を対象とした治験にご協力頂ける方を募集しております。興味をお持ちの方はご連絡お待ちしております。なお、治験には病状、現在の治療などの条件により参加いただけない場合もあります。
この治験にご参加できる方
・生後6ヵ月~12歳未満までのアトピー性皮膚炎の方
・外用ステロイド薬でもアトピーの症状が改善しない方
・採血や外来受診にご協力頂ける方
●治験期間約 4 ヵ月、治験薬をご使用いただきます。その後もご希望頂ければ、引き続き治験にご参加いただけます。

よくあるご質問

何回目ぐらいからよくなりますか?
上記POEMスコアのグラフをご参照ください。1回目で効果を実感される方がほとんどです。1回目でかゆみが軽減しなかった方でも2~3回までに皆様かゆみが明らかに軽減したとおっしゃいます。
デュピクセントを始めるとどれぐらい続ければよいのでしょうか?
新薬のため明確な指標はありません。まずは16週間(約4か月)投与し、16週間後に効果があれば続け、効果がなければ中止するようにと定められています。
注射をやめることはできるのでしょうか?
経過を見てご相談しながらご判断いたします。当院ではエビデンスに基づいて最新情報をお伝えするようにしています。
良くなったら投与をやめ、再開することは可能でしょうか?
現時点では可能です。当院の患者さまでも再開されている方もいらっしゃいます。
注射はどれぐらい痛いですか?
思ったより痛くないという方が多いです。
自己注射は難しいですか?
個人差はありますが当院では看護師ができるまでご指導いたします。自己注射が困難な方は院内での注射を継続することも可能です。
なぜ中等症以上の方のみ使用なのですか?
厚生労働省のデュピクセント最適使用推進ガイドラインにより定められているためです。
どんな副作用が多いですか?
重篤な副作用報告はほぼなく、当院では一例も見られておりません。
頻度が高い副作用は結膜炎です。必要に応じて眼科の受診をお願いしております。
デュピクセントを投与していても新型コロナウイルスワクチンを接種して問題がないか?
接種は可能です。(発売元のサノフィ社に確認済)
デュピクセントは生ワクチンを接種する場合に注意が必要とされています。
デュピクセントの臨床試験時にはコロナウイルスワクチンタイプ(mRNA、アデノウイルスベータワクチン)は存在しませんでしたのでデータはありません。
ただしNIH(米国国立衛生研究所)および DHHS (米国保健社会福祉省)におけるワクチンの分類では、新型コロナウイルスワクチンは非生ワクチンとして分類されており、生ワクチンではないためデュピクセントの投与は可能と考えられます。