五淋散とは

尿路炎症で頻尿、残尿感、排尿痛に使用される漢方薬です。慢性化したケースに使用されます。五淋の病を癒すという効能を処方名としました。 五淋とは、石淋（セキリン）、気淋（キリン）、膏淋（コウリン）、労淋（ロウリン）、熱（ネツリン）（『外台秘要方（ゲダイヒヨウホウ）』）または、石淋（セキリン）、冷淋（レイリン）、膏淋（コウリン）、血淋（ケツリン）、熱淋（ネツリン）（『三因方（サンインポウ』）などを指し、尿がたらたらと少しずつしか出ないといった症状を伴う、様々な排尿異常の病態を意味 しています。炎症を取る生薬や水を代謝して正常化する生薬、血を補う生薬などで構成されています。
出典は中国・宋時代の和剤局方（ワザイキョクホウ）です。

オンライン診療対応可能

当院では、初診からオンライン診療にて漢方薬の処方を行っております。通院なしで薬剤をお送りすることが可能です（送料無料）。アプリのインストールは不要で、システム利用料も徴収しておりません。よろしければご利用ください。

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五淋散の特徴

五淋散は以下の生薬が含まれます。

• 茯苓（ブクリョウ）
• 黄芩（オウゴン）
• 滑石（カッセキ）
• 甘草（カンゾウ）
• 地黄（ジオウ）
• 車前子（シャゼンシ）
• 沢瀉（タクシャ）
• 当帰（トウキ）
• 木通（モクツウ）
• 山梔子（サンシシ）
• 芍薬（シャクヤク）

五淋散の対象患者さまについて

効能効果は頻尿、排尿痛、残尿感です。

使用目標は以下の通りです。
（使用目標＝証）
体力中等度あるいはやや低下した人の慢性に経過した尿路炎症で、頻尿、残尿感、排尿痛などのある場合に用いる。

五淋散の使い方

成人の場合、1日合計7.5gを2～3回に分割して食前もしくは食間に、水またはぬるま湯と一緒に内服します。なお用量は年齢・体重・症状により適宜増減します。また万が一飲み忘れてしまった場合は気がついた時点で内服して下さい。ただし次に飲む時間が近い場合は1回飛ばして次の分から再開しましょう。

五淋散を服用する上での注意点

以下の患者様は服用が禁忌です。

• アルドステロン症の患者さま
• ミオパチーのある患者さま
• 低カリウム血症のある患者さま

上記の疾患及び症状が悪化する恐れがあります。

重大な副作用として間質性肺炎、偽アルドステロン症、ミオパチー、腸間膜静脈硬化症が報告されています。その他、消化器（食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、下痢等）が報告されています。服用していつもと体調が違うようでしたら服用を中止し、医師へ相談してください。使用経験が少ないため、小児に対する安全性は確立していないと添付文書では記載されています。用量については医師の指示に従ってください。

五淋散の患者さま負担・薬価について

医療用とされている五淋散としては「ツムラ五淋散エキス顆粒(医療用)」が有名です。1日薬価は127.50円で1包（2.5g）あたり42.5円です。1日3包で30日分処方された場合、3割負担の患者さまでは1147.5円の薬剤費となります。（薬剤費のみの計算です）

よくあるご質問

五淋散にはどんな副作用がありますか？

詳しくはこちらを参照ください。
症状に気づいた場合は、使用をやめ、処方元の医師や薬剤師にご相談ください。

五淋散はどんな効果がありますか？

慢性に経過した尿路炎症で頻尿、残尿感、排尿痛のある方に効果が期待できる漢方薬です。

五淋散はドラッグストアで売っていますか？

第二類医薬品として販売されています。詳しくは各販売店舗にお問い合わせください。

ほかにどんな漢方薬がありますか？

漢方薬には多くの種類があり、国内で医療用として承認されたものは148処方あります。詳細はこちらのページをご覧ください。

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