「赤色LED機器」アデランス 育毛・薄毛

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赤色LED治療の概要

赤色LED治療とは?

赤色LEDを頭皮に照射して発育を促す治療法です。「男性型および女性型脱毛症ガイドライン2017年版」によれば、男性型および女性型脱毛症に対する推奨度は『B(行うよう勧める)』と認められています。エビデンスに基づいた治療(EBM)と考え、当院での取り扱いを開始しました。

赤色LEDは毛母細胞の先端にある毛乳頭に達するほど深く届く光で、これにより毛乳頭細胞が刺激され、毛の発育に必要な細胞増殖因子(FGF-7, IGF-1, VEGF, HGF)や神経伝達物質、栄養が毛母細胞に届きます。この結果、毛母細胞が活性化して抜け毛の抑制や新しい毛の発毛を促す働きが確認されています。

赤色LED治療のメカニズム

当初、臨床ベースで有効性が確認されているものの基礎的なメカニズムが解明できなかったためにマウスによる実験が行われました。ナローバンドLEDを用いて2~3日おきに週3回赤色LEDを照射したグループは、照射しないグループに比べて、2週間目ほどから毛が生えて黒くなっていることが確認されました。さらに、培養ヒト毛乳頭細胞に赤色LEDを照射し、RNAやmRNAを抽出して因子の増減を調べたところ、HGF, Leptin, VEGF-Aなど、毛髪の成長を促す細胞増殖因子の濃度が有意に上昇していることが判明しました。徐々に赤色LEDが毛の成長を促す仕組みが明らかになってきています。
赤色LED治療では、狭帯域の赤色LED光を照射して毛乳頭細胞を活性化させます。治療時間はおよそ10~20分程度で継続すると効果が上がると考えられています。

赤色LED治療の効果

赤色LEDを1回20分1日3回使用することで、外用薬や経口薬・注射などの併用なしで著明な改善がみられた症例がアデランス社より報告されています。使用方法は1日1回以上の使用を推奨し、生活リズムに合わせてお使いいただけます。

赤色LED治療のメリット・デメリット

赤色LED治療のメリット

安全性の高さ

医療用レーザー機器とは異なり、痛みや熱はほとんどなく感じません。日焼けややけどの心配もなく、副作用もほとんどありません。特にダウンタイムもないため、照射直後からシャワーを浴びたり髪を洗うことができます。リアップなどのミノキシジル外用薬や、プロペシア(フィナステリド)、ザガーロ(デュタステリド)といった内服薬と併用することも可能です。

男性でも女性でも使用可能

男性のAGA治療薬として有効性の高さが認められているプロペシア(フィナステリド)、ザガーロ(デュタステリド)は、女性の服薬が禁忌とされているのですが、赤色LEDならば性別や年齢にかかわらず治療に使用できます。

治療のハードルが低い

赤色LEDは装置自体を小型化できるため、患者様ご本人が操作して日常的に使うことができるような製品が発売されています。ドライヤーの吹き出し口にLEDが搭載されていたり、帽子の中に収納設置して使うなど、日常生活の中に組み込めば特段意識せずに治療を継続できます。

赤色LED治療のデメリット

機器が高価

治療効果が期待できる専門の機器です。購入には下記の費用がかかります。

商品名 カテゴリー 金額(税込)
N-LED SONIC
KAMIGA(カミガ)
ドライヤー 47,300円
N-LED FLEX
(フレックス)
帽子フィット 59,400円
Beau Stage
VIRUGA(ビルガ)
メイク鏡 99,000円

※当院ではいずれもご要望いただいてからのお取り寄せとなります。

メリット・デメリットのまとめ

赤色LED治療は、安全性が高く男女問わず使用可能で意識せずに治療ができますが、購入するための初期投資が必要です。
治療は継続する必要があり、塗り薬も飲み薬も使えば使った分だけお金がかかります。一方、こういった機器であれば初期の購入費用だけで使い続けることができます。赤色LEDの照射は、継続していただくことが重要です。毎日短い時間でも照射していただくと、現状よりも改善が期待できます。
特に女性は男性に多く使われているプロペシア(フィナステリド)、ザガーロ(デュタステリド)などの飲み薬が禁忌となり、安全性と効果を兼ねそろえた薄毛の治療法が少ないため、赤色LED治療は選択肢になるのではないでしょうか。

オンライン診療対応可能

当院では初診からオンライン診療に対応しておりご来院いただかなくとも診療が可能です。センシティブな領域ですので、来院せずに診療ができて恥ずかしさをやわらげることができるとご評価いただいています。ご希望の方は下記リンクよりお申し込みください。

» オンライン診療の詳細はこちら

赤色LED治療に用いる製品

ドライヤータイプ N-LED SONIC KAMIGA(カミガ)

N-LED SONIC kamigaの画像

ドライヤーの先端に波長630nmのN-LED beamを8個搭載し頭皮に照射します。アデランスがシャープと共同開発したドライヤーで育毛のための赤色LEDとシャープの独自技術であるプラズマクラスターを搭載しています。髪を乾かすという生活習慣で日常使いをしながら育毛ができますのでドライヤーの買い替えのタイミングなどに選択肢の一つとして検討されてみてはいかがでしょうか?

帽子フィットタイプ N-LED FLEX

N-LED FLEXの画像

54個の光源を搭載した薄さ約3mmの頭皮用LED機器です。お手持ちの帽子に装着することで、場所を選ばずいつでもどこでもLEDの照射を受けることができます。機器には満遍なくLED光源を配置されており、効率良く短時間で広範囲への照射が可能です。頭頂部全体が気になる方でも、1回の使用で頭皮全体をカバーできます。1回約20分で電源がオフになります。

これまでの機器はLEDが専用のヘルメットに装着されていました。ヘルメットはかさばり目立つので試したくても自宅に置くのをためらう方が多かったそうです。この製品は非常に薄いので保管しやすく、帽子の形に合わせて変形できるので、目立たずに使用することができます。またバッテリーを内蔵しており、完全コードレスでお使いいただけます。
※サンプルとして院内に用意しておりますので現物をご覧いただけます。

メイク鏡タイプ Beau Stage VIRUGA(ビルガ)

ビルガの画像

アデランスがシャープと共同開発した卓上型のメイク鏡で、鏡の面とLEDの面を切り替えて使うことができます。赤色LED、薄青色LED、青色LED、近赤外線LEDの組み合わせになっています。ウェイクアップモード「光目覚まし機能」を搭載しており、起きたい時間の30分前から青色LEDと薄青色LEDが少しずつ点灯し、時間になると目覚まし音がなります。自立するためハンズフリーで頭皮はもちろん、フェイス、デコルテ、ハンドなどのながら美容としてお使いいただけます。色はイタリアンレッドとパールホワイトの2色ご用意があります。
 

よくあるご質問

赤色LED治療による副作用はありますか?

医療用レーザー機器とは異なり、痛みや熱はほとんどなく感じません。日焼けもやけどの心配ないし、副作用もほとんどありません。特にダウンタイムはないため、照射直後からシャワーを浴びたり髪を洗うこともできます。リアップなどのミノキシジル外用薬や、プロペシア(フィナステリド)、ザガーロ(デュタステリド)といった内服薬と併用することも可能です。

使用時間は1回あたり何分でしょうか?

電源を入れると約20分で自動OFFになります。

どれぐらいの使用頻度で使ったらよいでしょうか?

アデランス社は1日1回以上の使用を推奨しております。なお使用頻度が高くても問題はなく、1日に20分×3回使用した臨床データもございます。

 

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記事制作者

小西真絢(巣鴨千石皮ふ科)

「巣鴨千石皮ふ科」院長。日本皮膚科学会認定専門医。2017年、生まれ育った千石にて 「巣鴨千石皮ふ科」 を開院。
2児の母でもあり、「お肌のトラブルは何でも相談できるホームドクター」を目指しています。