漢方薬114「柴苓湯(サイレイトウ)」

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予約なしでも受診可能です

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柴苓湯とは

柴苓湯の画像

柴苓湯はむくみや水様性の下痢、急性胃腸炎などに使用する漢方薬です。効能効果はありませんがケロイドに使用するケースがあります。名称の由来は小柴胡湯と五苓散の2処方を合わせた合方であり、両方の処方名から柴と苓の一文字ずつ取って名付けられました。出典は元の時代に5代続く医者の家系であった危亦林(き・えきりん)が記した「得効方(とっこうほう)」です。

オンライン診療対応可能

当院では、初診からオンライン診療にて漢方薬の処方を行っております。通院なしで薬剤をお送りすることが可能です(送料無料)。アプリのインストールは不要で、システム利用料も徴収しておりません。よろしければご利用ください。

下記のいずれかのボタンからお申込みください。

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柴苓湯の特徴

柴苓湯は以下の生薬が含まれます。

  • 柴胡(サイコ)
  • 沢瀉(タクシャ)
  • 半夏(ハンゲ)
  • 黄芩(オウゴン)
  • 蒼朮(ソウジュツ)
  • 大棗(タイソウ)
  • 猪苓(チョレイ)
  • 茯苓(ブクリョウ)
  • 甘草(カンゾウ)
  • 人参(ニンジン)
  • 桂皮(ケイヒ)
  • 生姜(ショウキョウ)

柴苓湯の対象患者さまについて

柴苓湯は免疫調整作用や抗炎症作用のある「小柴胡湯」と利水作用(身体の水分バランスの偏在を整える)のある「五苓散」の合方です。効能効果は吐き気、食欲不振、のどのかわき、排尿が少ない方の水瀉性下痢、急性胃腸炎、暑気あたり、むくみです。また、効能効果はありませんがケロイドにも使用するケースがあります。ケロイド・肥厚性瘢痕に対する柴苓湯の有効性を検討した研究もあります。
『漢方医学』 vol.17 No.2(‘93.2)

使用目標は以下の通りです。
(使用目標=証)
体力中等度の人で、心窩部より季肋部にかけての苦満感、ならびに抵抗・圧痛(胸脇苦満※1)があり、尿量減少、浮腫、口渇などを伴う場合に用いる

柴苓湯の使い方

成人の場合、1日合計9.0gを2~3回に分割して食前もしくは食間に、水またはぬるま湯と一緒に内服します。なお用量は年齢・体重・症状により適宜増減します。また万が一飲み忘れてしまった場合は気がついた時点で内服して下さい。ただし次に飲む時間が近い場合は1回飛ばして次の分から再開しましょう。

柴苓湯を服用する上での注意点

副作用として間質性肺炎、偽アルドステロン症、ミオパチー、劇症肝炎、肝機能障害、黄疸が報告されています。またその他の副作用として敏症症(発疹、発赤、掻痒、蕁麻疹等)、消化器症状(口渇、食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、腹部膨満感、腹痛、下痢、便秘等)、泌尿器症状(頻尿、排尿痛、血尿、残尿感、膀胱炎等)、その他(全身倦怠感)が報告されています。
服用して、いつもと体調が違うようでしたら服用を中止し、医師へ相談してください。また、使用経験が少ないため、小児に対する安全性は確立していないと添付文書では記載されています。用量については医師の指示に従ってください。
※類似処方の小柴胡湯はインターフェロン-αとの併用例で間質性肺炎の副作用が報告されており、併用禁忌となっています。他にも禁忌の患者様がいます。詳しくは担当医師にご相談ください。

柴苓湯の患者さま負担・薬価について

医療用とされている柴苓湯としては「ツムラ柴苓湯エキス顆粒(医療用)」が有名です。1日薬価は405.00円で1包(2.5g)あたり135円です。1日3包で30日分処方された場合、3割負担の患者さまでは3645円の薬剤費となります。(薬剤費のみの計算です)

よくあるご質問

柴苓湯にはどんな副作用がありますか?

詳しくはこちらを参照ください。
症状に気づいた場合は、使用をやめ、処方元の医師や薬剤師にご相談ください。

柴苓湯はドラッグストアで売っていますか?

薬局でも販売されており、コタローなどから販売されています。詳しくは各販売店舗にお問い合わせください。

ほかにどんな漢方薬がありますか?

漢方薬には多くの種類があり、国内で医療用として承認されたものは148処方あります。詳細はこちらのページをご覧ください。

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記事制作者

小西真絢(巣鴨千石皮ふ科)

「巣鴨千石皮ふ科」院長。日本皮膚科学会認定専門医。2017年、生まれ育った千石にて 「巣鴨千石皮ふ科」 を開院。
2児の母でもあり、「お肌のトラブルは何でも相談できるホームドクター」を目指しています。