- アトラントと同じ成分の市販薬はありますか?
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アトラントと同じ成分の市販薬は製造・販売されていません。
しかし、アトラントの有効成分であるネチコナゾール塩酸塩と同系統のイミダゾール系抗真菌薬配合の外用薬は、ドラッグストアなどで購入できます。
ただし、市販の外用抗真菌薬の適応はアトラントと同じとは限りません。また、抗真菌薬以外の成分を含む製品も多く、添加物も異なります。そのため、市販薬をアトラントの代わりに使うのはおすすめできません。
市販薬を使用しても症状が改善しない場合・症状が再発する場合・かえって症状が悪化する場合などは薬が合っていない可能性があるため、早めに受診してください。
- アトラント軟膏・クリーム・外用液は、それぞれどのような症状に適しているのですか?
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軟膏とクリームは、基本的にどのような症状にも使えます。ジュクジュクした部分にも使えますが、しみる感じがある場合は軟膏のほうがいいかも知れません。
外用液は軟膏やクリームに比べて皮膚への刺激が強いため、ジュクジュクした部分や亀裂のある部分には向きません。ただ、他の剤型に比べて皮膚への浸透力が強いため、皮膚が厚い部分や角質化している部分にも効果が期待できます。
処方された剤型で「塗りにくい」「しみる」などの不都合がある場合は、剤型の変更も考慮しますので、お気軽にご相談ください。
- 足の水虫にアトラントが処方されたのですが、足全体に薬を塗るように言われました。どうして、症状のない部分にも薬を塗らないといけないのですか?
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水虫の場合、症状のない部分にも原因菌が付着していることがあります。そのため、水虫の治療では症状のある部分だけではなく、症状のない部分にも薬を塗布して感染の広がりをおさえなければ、完治は期待できません。
足の場合は、症状のある部分に加えて、各足指の間やアキレス腱のまわり、外側面などにもアトラントを塗布して、しっかり原因菌を退治するようにしましょう。
なお、アトラント軟膏・クリームは、指の関節一つ分の量(約0.5g)で両手約2枚分の範囲に塗り広げられます。片足分なら、人差し指の第一関節より少し多めの量が必要です。一度に薬を絞り出してしまうと塗りにくいため、少しずつ指先にとり、足全体にまんべんなく塗り広げてください。
- アトラントクリームが3本処方されました。次の受診は約1カ月後を予定しているのですが、使い切れるかどうか不安です。使用期限はどれくらいありますか?
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未開封のアトラント軟膏・クリーム・外用液は、遮光して室温(1~30度)で保管すれば、容器本体に記載されている使用期限まで使えます。なお、外用液は添加物にアルコールを含むため、火気を避けて保管してください。
ちなみに、アトラント軟膏・クリーム・外用液を両足の水虫に塗る場合、1回につき1g程度は必要です。そのため、1本(10gあるいは10mL)は約10日で使い終わる計算になります。受診が約1ヵ月(30日)後なら3本使い切れるはずですので、ご安心ください。
- 水虫がなかなか良くなりません。早く治したいので、アトラントの他に市販の水虫薬を塗ってもいいですか?
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アトラントの他に市販の水虫薬を追加で使用しても、相乗効果は期待できません。
そもそも、水虫などに効能を持つ抗真菌薬は、いずれの成分も作用機序がよく似ています。そのため、併用してもあまり意味がありません。
むしろ、複数の抗真菌薬を併用すると、皮膚への刺激感などの副作用が強くあらわれるおそれがあります。予期せぬ副作用を防ぐためにも、自己判断で薬を追加するのは避けてください。
- アトラントを塗り忘れた場合は、どうすればいいですか?
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塗り忘れに気が付いたら、できるだけ早く1回分を塗ってください。ただし、次の塗布時間が近い場合は忘れた分は塗らず、次の塗布時間に1回分を塗ってください。その際、塗り忘れ分をあわせて2回分塗ってはいけません。