肥満症の漢方薬62「防風通聖散(ボウフウツウショウサン)」

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防風通聖散とは

防風通聖散の画像

皮下脂肪が多く、便秘傾向がある方の肥満症や高血圧症の随伴症状(動悸、肩こり、のぼせ)などに効果が期待できる漢方薬です。
処方名中の通聖とは「聖人が用いる」「聖人が作った」という意味で処方の価値の高さを意図的に表現したものになっています。構成生薬は18生薬と数多くある漢方薬の中でも多い処方です。
防風通聖散の出典は宣明論で中国の金・元時代の劉河間(りゅうかかん)が著したものです。18生薬から成り、主薬である防風の名を処方名に用いています。

防風通聖散の特徴

防風通聖散は以下の生薬が含まれます。

  • 滑石(カッセキ)
  • 黄芩(オウゴン)
  • 甘草(カンゾウ)
  • 桔梗(キキョウ)
  • 石膏(セッコウ)
  • 白朮(ビャクジュツ)
  • 大黄(ダイオウ)
  • 荊芥(ケイガイ)
  • 山梔子(サンシシ)
  • 芍薬(シャクヤク)
  • 川芎(センキュウ)
  • 当帰(トウキ)
  • 薄荷(ハッカ)
  • 防風(ボウフウ)
  • 麻黄(マオウ)
  • 連翹(レンギョウ)
  • 無水ボウショウ
  • 生姜(ショウキョウ)

防風通聖散の効果について

(効能効果)
腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちなものの次の諸症:高血圧の随伴症状(どうき、肩こり、のぼせ)、 肥満症、むくみ、便秘
(使用目標)
体力の充実したいわゆる卒中体質者で、便秘し、腹は臍を中心に膨満して力のある、いわゆる太鼓腹の場合に用います。

成人の場合、1日合計7.5gを2~3回に分割して食前もしくは食間に、水またはぬるま湯と一緒に内服します。なお容量は年齢・体重・症状により適宜増減します。また万が一飲み忘れてしまった場合は気がついた時点で内服して下さい。ただし次に飲む時間が近い場合は1回飛ばして次の分から再開しましょう。

防風通聖散を服用する上での注意点

副作用として偽アルドステロン症、ミオパチー、肝機能障害、黄疸、腸間膜静脈硬化症などが報告されております。また、その他 にも過敏症、消化器症状、自律神経系症状、排尿障害などが報告されております。また、無水ボウショウが含有されているため、食塩制限が必要な患者様には注意が必要です。本剤を服用中に体調が変化し、優れなくなった場合は本剤の服用を中断してご相談ください。

防風通聖散の患者さま負担・薬価について

医療用とされている防風通聖散としては「ツムラ防風通聖散エキス顆粒(医療用)」が有名です。1日薬価は103.50円で1包(2.5g)あたり34.5円です。1日3包で30日分処方された場合、3割負担の患者さまでは931.5円の薬剤費となります(薬剤費のみの計算です)

よくあるご質問

防風通聖散はドラッグストアで売っていますか?

ドラッグストアでも販売されています。ただし医療用医薬品と一般用医薬品では用法用量が異なります。これは安全性をより高めるために服用量を調整しているためです。

ほかにどんな漢方薬がありますか?

漢方薬には多くの種類があり、国内で医療用として承認されたものは148処方あります。詳細はこちらのページをご覧ください。

» 漢方薬の詳細はこちら

 

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