ニキビ治療薬「ダラシンT(クリンダマイシン)ゲル・ローション」

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ダラシンTとは?

ダラシンTの画像

ダラシンT(一般名:クリンダマイシンリン酸エステル)とは、リンコマイシン系抗生物質の外用薬です。ブドウ球菌やアクネ菌などの感染によって化膿しているニキビ、いわゆる赤ニキビの炎症を抑える作用を有しています。

ダラシンはファイザー社によって開発されたお薬で、古くから使われておりいろいろな剤型があります。皮膚疾患でで使われる塗り薬のダラシンTはtopical(局所)の意味で、患部に塗って使う意味を込めています。

ダラシンTの特徴

ダラシンTは化膿性炎症を伴うざ瘡にのみ保険が適用されています。ゲルは粘り気のある性状をしており、刺激感は少ないです。乾燥している肌や狭い範囲の病変に塗るのに向いています。背中など、広範囲にニキビがある場合にはローション状の薬の方が伸びは良く塗りやすいです。同濃度のダラシンTローションも発売されていますので、部位や使い心地によって使い分けられています。ただしローションは基剤のエタノールによって刺激を感じる方も少なくありません。

ダラシンTの使い方

ダラシンTは主に顔のニキビに対して用いられます。外用前には石けんを利用してしっかりと洗顔して汚れを落としましょう。洗顔後は、赤み・痛み・腫れなどを伴うニキビに対してのみ1日に2回外用します。ニキビがあっても腫れや痛みがない部分に対しては無効です。また、炎症を予防する効果もありませんのでお気をつけください。

ダラシンTを服用する上の注意点

外用する期間について

ダラシンTは、長期間使用すると耐性菌が発現する恐れがあるといわれています。治療効果が得られてニキビが改善した場合は漫然と使用せず、速やかに外用を中止してください。仮に4週間程度使用しても効果が見られない場合は使用を中止し、皮膚科の医師までご相談ください。

ダラシンTの副作用について

副作用としては外用した部位のかゆみや発赤、刺激感、ヒリヒリ感があげられます。まれに肝機能異常や尿蛋白異常がみられることもあります。副作用を自覚した場合は一旦治療を中止してご相談ください。

持病との関連について

抗生物質に関連した下痢又は大腸炎の既往歴のある患者さまの場合、偽膜性大腸炎等によって下痢や血便があらわれるおそれがあります。またアトピー体質の患者さまでは即時型のアレルギー反応が生じることがあるともいわれています。どちらも重篤な症状になることがあるため、当てはまる持病がある場合は注意が必要です。

他のお薬との飲み合わせについて

エリスロマイシンと併用した場合、ダラシンTゲルの効果が得られなくなります。また塩化スキサメトニウム、塩化ツボクラリンなどの末梢性筋弛緩剤はダラシンTゲルによって作用が増強されてしまいます。併用する際には注意が必要です。

妊娠中・授乳中の患者さまへの使用について

妊娠中の投与に関する安全性は確立していないため、妊婦の方には使用しないことが望ましいとされています。授乳中の方には使用しないことが望ましいですが、やむを得ず使用する場合には授乳を避けさせることで使用可能です。

お子さまへの使用について

小児に対する安全性は確立していません。小児の定義は15歳未満ですが、お子さまの成長度や病状に応じて、処方の可否が判断されます。

ダラシンTの患者さま負担・薬価について

ダラシンTはゲルもローションの薬価は1gあたり31.1円です。ゲルは1本あたり10gの規格ですので、1本の値段は311円になります。ローションは1本あたり20mLの企画ですので、1本の値段は622円になります。ニキビに対しては保険がききますので、仮に3割負担の患者さまがダラシンTゲルを1本処方された場合には93.3円、ダラシンTローションを1本処方された場合には186.6円の薬剤費となります(いずれも薬剤費のみの計算です)。

よくあるご質問

ニキビ治療としてダラシンTゲルの他にもベピオや保湿剤を処方されました。重ね塗りして大丈夫ですか?また、どの薬から塗れば良いですか?

ニキビ用のお薬や保湿剤は、基本的に重ね塗りして問題ありません。薬の順番は、広範囲に塗る必要があるものを先に塗りましょう。一般的な顔のニキビ治療の場合、まず洗顔後に化粧水や保湿剤で顔全体をケアします。次にベピオなど、面ぽう(いわゆる白ニキビや黒ニキビ)の治療になる薬を顔全体もしくは面ぽうができやすい部分に塗ります。最後にダラシンなどの抗菌薬を赤みのある炎症性ニキビに塗って終了です。ただし病状には個人差がありますので、薬が必要な部位や処方される薬も患者さまごとに異なります。外用薬の使用方法に関する詳細は、処方を受ける際に担当医に必ずご確認ください。

炎症性のニキビを早く治したいです。1日2回よりも多く塗っていいですか?

外用できるのは1日2回までです。3回以上塗っても早く治るわけではありません。場合によっては抗菌薬の内服が有効な可能性はありますが、ニキビ治療は継続して長期的に治す視点が大事です。

ダラシンTゲルは化膿した傷やとびひに対しても有効ですか?

ダラシンTゲルの保険適用は化膿性炎症を伴うざ瘡(ニキビ)に限定されており、通常傷やとびひに対しては使用しません。傷やとびひでお困りの際は、皮膚科の医師までご相談ください。

ダラシンTゲルのジェネッリック薬品や市販薬はありますか?

ジェネリック医薬品はございますが、市販薬はございません。

 

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