漢方薬1「葛根湯(カッコントウ)」

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葛根湯とは

葛根湯の画像

葛根湯は汗のない感冒や肩こりや上半身の神経痛、じんましんなど幅広く使われている漢方薬です。出典は傷寒論(しょうかんろん)で後漢末期から三国時代に張仲景(ちょうちゅうけい)が編纂した伝統中国医学の古典です。

主に伝染性の病気に対する治療法が中心となっています。7種類の生薬から成り、筋緊張の緩和の薬能がある葛根が主薬となっていることから葛根湯と名付けられています。

葛根湯の特徴

葛根湯は以下の生薬が含まれます。

  • 麻黄(マオウ)
  • 桂皮(ケイヒ)
  • 芍薬(シャクヤク)
  • 甘草(カンゾウ)
  • 大棗(タイソウ)
  • 生姜(ショウキョウ)
  • 葛根(カッコン)

葛根湯の効果・対象患者さまについて

葛根湯はかぜの薬として知られ、ひき始めに使われる昔からなじみの深い漢方薬のひとつです。基本的には体力がある「実証(じっしょう)」の人に向き、かぜの初期などの頭痛、発熱、後背部のこわばり、寒気がして無汗の場合に有効とされています。発汗を促すことによって熱を下げ、かぜを治そうとします。使うのは発病後1~2日が目安とされています。
また、かぜに限らず肩こり、じんましんにも用いられます。効能効果としては自然発汗がなく頭痛、発熱、悪寒、肩こり等を伴う比較的体力のある方の感冒、鼻かぜ、熱性疾患の初期、炎症性疾患(結膜炎、角膜炎、中耳炎、扁桃腺炎、乳腺炎、リンパ腺炎)、肩こり、上半身の神経痛、じんましんです。
(使用目標=証)
比較的体力のある人で、炎症性あるいは疼痛性疾患の初期、あるいは慢性疾患(効能・効果参照)の急性増悪期に用います。
1)感冒などの熱性疾患では、初期で悪寒、発熱、頭痛、項背部のこわばりなどがあって、自然発汗を伴わない場合。
2)疼痛性疾患では局所の疼痛、腫脹、発赤などを訴える場合。
3)患部が発赤、腫脹、強い瘙痒感を伴う場合。

葛根湯の使い方

成人の場合、1日合計7.5gを2~3回に分割して食前もしくは食間に、水またはぬるま湯と一緒に内服します。なお用量は年齢・体重・症状により適宜増減します。また万が一飲み忘れてしまった場合は気がついた時点で内服して下さい。ただし次に飲む時間が近い場合は1回飛ばして次の分から再開しましょう。

葛根湯の副作用

重大な副作用として偽アルドステロン症(初期症状:手足のだるさ、こわばり、むくみなど)、ミオパチー、肝機能障害、黄疸が報告されています。その他、過敏症(発疹、発赤、掻痒)、自律神経系(不眠、発汗過多、頻脈、動悸、全身脱力感、精神興奮等)、消化器症状(食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐)、泌尿器症状(排尿障害等)が報告されています。記載の症状などが現れましたら服用を中止し、医師に相談してください。

葛根湯の患者さま負担・薬価について

医療用とされている葛根湯としては「ツムラ葛根湯エキス顆粒(医療用)」が有名です。1日薬価は100.5円で1包(2.5g)あたり33.5円です。1日3包で30日分処方された場合、3割負担の患者さまでは904.5円の薬剤費となります(薬剤費のみの計算です)

よくあるご質問

葛根湯はドラッグストアで売っていますか?

ドラッグストアでも販売されています。ただし医療用医薬品と一般用医薬品では用法用量が異なります。これは安全性をより高めるために服用量を調整しているためです。

ほかにどんな漢方薬がありますか?

漢方薬には多くの種類があり、国内で医療用として承認されたものは148処方あります。詳細はこちらのページをご覧ください。

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