- ザーネと同じ成分の市販薬はありますか?
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医療用のザーネとまったく同じ成分の市販薬はありません。
ドラッグストアなどでは「ザーネ」の名称を持つ製品がいくつか販売されていますが、医療用のザーネとは成分が異なります。また、適応も同じではありません。
もっとも、ビタミンAが配合されている市販薬は多数販売されています。ただし、それらもザーネとは添加物などが異なりますし、ビタミンA以外の成分が配合されている場合もあります。
そのため、市販のビタミンA配合外用薬をザーネと同じように使用することはできません。
- ビタミンAは抗酸化作用があるため、美肌に良いと聞きました。では、ビタミンAが主成分のザーネも毎日塗っていれば美肌になるのでしょうか?
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たしかにビタミンAには抗酸化作用があるため、「抗酸化ビタミン」と呼ばれることもあります。また、ビタミンAには皮膚の新陳代謝を高め、ケラチン形成をおさえる作用があるため、ザーネを適切に使えば皮膚の角化や乾燥は改善されるでしょう。
しかし、ザーネに美肌の適応はありません。肌荒れの原因が皮膚の角化や乾燥にある場合は、ザーネの使用で肌の状態が良くなる可能性はありますが、それ以上の効果があるかどうかは不明です。
したがって、美肌目的でザーネを使用するのはおすすめできません。美肌目的でザーネを処方することもできませんので、ご承知ください。
- ザーネが黄色っぽい色をしているのは何でですか?
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ザーネが黄色味を帯びているのは、配合されているビタミンA油の色が黄色〜黄褐色であるためです。そして、ビタミンA油は空気や光で分解されるため、ザーネは保存期間が長くなると黄色度が増加してきます。
製薬会社の資料によると、開栓後に加温(40度)・加湿(75%)の条件下で保存した場合でも、3ヵ月間は有効成分の含量低下は規格内であったとされていますが、黄色度は増加したとのことです。
ご家庭では、高温多湿を避けて保管し、早めに使い切るようにしてください。
- チューブタイプのザーネが欲しいのですが、処方してもらえますか?
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ザーネは、ポリ容器入りの500g包装しかありません。チューブ品はありませんので、ご承知ください。
なお、軟膏容器の大きさは処方量に合わせて調剤薬局が決めています。
「手が不自由なので開けやすい大きめの容器がいい」「外出時に携帯したいので、小容量の容器に分けて入れて欲しい」などの要望を伝えれば対応してくれると思いますので、容器の大きさ・個数については薬局にご相談ください。その際、容器代が別途必要になる場合もありますので、その点もあらかじめご確認ください。
- 冷蔵庫の奥から、いつ処方されたかわからないザーネが出てきました。色やニオイはそれほど変化していないようなので、使ってもいいですか?
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未開封のザーネは、適切に保管すれば色の変化も少なく含量もあまり低下しませんが、開封後のザーネは冷所に保管していてもやはり劣化が進みます。
そして、患者さまのお手元にあるザーネは、通常薬局で小分けしたものになるため、「開封後」のザーネということになります。
開封後のザーネは、たとえ見た目やニオイの変化がなくても、有効成分や添加物の劣化が進んでいる可能性があります。したがって、いつ処方されたかわからないザーネは、使用せずそのまま廃棄してください。
なお、薬は薬袋に入れた状態で保管することをおすすめします。通常、薬袋には薬を交付した日が記載されていますので、「いつの薬かわからない」などのトラブルを防げます。
- ザーネを塗り忘れた場合はどうすればいいですか?
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ザーネを塗り忘れた場合は、気が付いたときに1回分を塗布してください。ただし、次の塗布時間が近い場合は、忘れた分を飛ばして次の塗布時間に1回分を塗ってください。その際、塗り忘れ分をあわせて2回分塗る必要はありません。