- 抑肝散はドラッグストアで売っていますか?
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ドラッグストアでも販売されています。ただし医療用医薬品と一般用医薬品では用法用量が異なります。これは安全性をより高めるために服用量を調整しているためです。
- ほかにどんな漢方薬がありますか?
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漢方薬には多くの種類があり、国内で医療用として承認されたものは148処方あります。詳細はこちらのページをご覧ください。
怒りっぽい、興奮しやすい、イライラするなどの症状のある人に用いられます。また、これらの精神症状に伴い、眠ることができない不眠にも効果が期待できる漢方薬です。
漢方では「肝(かん)」が高ぶると、怒りやイライラが現れると考えられています。この「肝」の高ぶりを抑えることから抑肝散と名付られています。子どもの夜泣き、疳(かん)の虫に使われていた抑肝散ですが、現在は大人の神経症状にも使われています。
抑肝散の出典は保嬰撮要(ほえいさつよう)で小児科の医書です。明代の宮廷医であった薛鎧(せつがい)の著作に、息子の 薛己 (せつき)(同じく宮廷医で皇帝の主治医まで務めた)が注釈を付けた形で出版されました。
抑肝散は以下の生薬が含まれます。
(効能効果)
虚弱な体質で神経がたかぶるものの次の諸症: 神経症、不眠症、小児夜なき、小児疳症
(使用目標)
体力中等度の人で、神経過敏で興奮しやすく、怒りやすい、イライラする、眠れないなどの精神神経症状を訴える場合に用います。
1)おちつきがない、ひきつけ、夜泣きなどのある小児。
2)眼瞼痙攣や手足のふるえなどを伴う場合。
3)腹直筋の緊張している場合
成人の場合、1日合計7.5gを2~3回に分割して食前もしくは食間に、水またはぬるま湯と一緒に内服します。なお用量は年齢・体重・症状により適宜増減します。また万が一飲み忘れてしまった場合は気がついた時点で内服して下さい。ただし次に飲む時間が近い場合は1回飛ばして次の分から再開しましょう。
副作用として間質性肺炎、偽アルドステロン症、心不全、ミオパチー、横紋筋融解症などが報告されております。
またその他 にも過敏症、消化器症状、傾眠、低カリウム血症、浮腫、血圧上昇、倦怠感などが報告されております。本剤を服用中に体調が優れなくなった場合は本剤の服用を中断してご相談ください。
医療用とされている抑肝散としては「ツムラ抑肝散エキス顆粒(医療用)」が有名です。1日薬価は120.75円で1包(2.5g)あたり40.25円です。1日3包で30日分処方された場合、3割負担の患者さまでは1086.75円の薬剤費となります(薬剤費のみの計算です)。
ドラッグストアでも販売されています。ただし医療用医薬品と一般用医薬品では用法用量が異なります。これは安全性をより高めるために服用量を調整しているためです。
漢方薬には多くの種類があり、国内で医療用として承認されたものは148処方あります。詳細はこちらのページをご覧ください。