ステロイドテープ剤「ドレニゾンテープ(フルドロキシコルチドテープ)」

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ドレニゾンテープとは?

ドレニゾンテープの写真

ドレニゾンテープ(一般名:フルドロキシコルチドテープ)は、主に湿疹の治療に用いられるステロイド外用剤を粘着テープに含ませた貼り薬です。通常の湿疹以外にも、結節性痒疹・乾癬掌蹠膿疱症・扁平苔癬・アミロイド苔癬・環状肉芽腫・光沢苔癬・慢性円板状エリテマトーデス・フォックス・フォアダイス病・肥厚性瘢痕・ケロイド・尋常性白斑・シャンバーグ病・菌状息肉症の皮疹など、様々な病気に対して使用することができます。

そもそもステロイド外用剤は、塗布部位をガーゼやラップで密封することにより薬剤浸透性を上昇させ、薬剤の効果を高めることが可能です。この方法は密封包帯療法またはODT(Occlusive Dressing Technique)といわれ、外用方法の一つとして知られています。ドレニゾンテープはODTの発想を利用して、粘着テープにステロイドを均等に含んだ貼り薬として開発されました。主成分であるフルドロキシコルチドの別名flurandrenolideと基本骨格Hydrocortisone、そして貼るタイプの薬であるためtapeを組み合わせて、dren-isone-tape(ドレニゾンテープ)と名付けられています。

ドレニゾンテープの特徴

ドレニゾンテープに含まれるステロイドであるフルドロキシコルチドの強さは5段階あるうちの3番目、つまり中間的な強さのものです。テープの材質は空気を通さないポリエチレンフィルムをベースにしており、粘着面は皮膚によく付着します。そのためODTが行いにくい関節などにも貼付でき、利便性が高い薬といえます。治療したい皮疹に貼るだけで良く、使用法も簡便です。

テープ1cm2あたりフルドロキシコルチド4μgと決まっているため、塗り薬よりも投与量を正確にコントロールすることが可能です。しかしテープ1枚あたりの大きさはそれほど大きくないため広範囲の病変に対して使用するのには向いていません。

ドレニゾンテープの使い方

テープを貼る前に患部を軽く洗浄し、清潔なタオルなどで水気をよく拭き取り、乾燥させます。そしてテープをアルミ袋から取り出し、台紙に付けたままの状態で適当な大きさに切りわけ、台紙を取り除いて粘着面を患部に貼りつけます。その際、角を丸く切ることではがれにくくなります。

貼付後は12時間または24時間ごとに貼りかえ、その際にも必ず患部を洗ってから新しいものを貼るようにして下さい。

ドレニゾンテープがはがしにくい場合

ドレニゾンテープの切り方

台紙からはがしにくい場合には、テープを切る際にハサミを垂直ではなく斜めに傾けてお切りください。テープと台紙の間に段差ができてはがしやすくなります。
なおあらかじめ切って保管するとはがしにくくなるため、使用する直前に切るようにしてください。保管する際はアルミ袋に入れ開封部を折りたたんでいただくことで乾きにくくなります。

ドレニゾンテープを服用する上での注意点

まず細菌・真菌・ウイルス・寄生虫など、外用部位に皮膚感染症がある場合には、感染症の状態を増悪させるおそれがあるため基本的に使用できません。やむを得ず使用する必要がある場合には抗菌剤や抗真菌剤などによる治療を併用もしくは前もって行います。他にも鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎、第2度深在性以上の熱傷・凍傷、ベーチェット病以外の原因によってできた皮膚潰瘍、ドレニゾンテープに対してアレルギーのある患者さまにも使用禁忌とされています。

次に副作用としては、皮膚炎、毛のう炎、皮膚萎縮、毛細血管拡張、乾燥、ひび・あかぎれ、多毛、紫斑、色素脱失、皮膚の刺激感などが報告されています。またまれではありますが、緑内障の症状として目の痛み、頭痛、視野の一部に見えにくい部分が生じることもあります。特に目の症状が出た場合にはすぐにドレニゾンテープの使用をやめ、速やかに受診していただくようお願いします。

これらの副作用は広範囲または長期間ドレニゾンテープを使用した場合に現れやすいので、ご注意ください。

日常生活における注意点

テープを貼った部位を濡らすと、剥がれやすくなります。特に手の病変に使いたい場合は、夜間に貼って朝にはがすなど生活リズムに合わせた使い方を工夫する必要があります。

ドレニゾンテープの患者負担・薬価について

ドレニゾンテープの1枚あたりの大きさは7.5cm×10cmで、ステロイドが0.3mg含まれています。

1枚あたりの値段はで68.5円であり、三割負担の患者さまの場合1枚20.55円の薬剤費となります(薬剤費のみの計算です)。

よくあるご質問

ドレニゾンテープは顔に貼っても大丈夫ですか?

ドレニゾンテープは顔や陰部には不向きなお薬です。そもそもステロイドを顔に塗る場合は5段階中4番目もしくは5番目に弱いものが適しています。ドレニゾンテープは3番目の強さのため、少し強すぎます。さらに密封包帯療法(ODT)によって効果が高まる可能性があり、副作用も生じやすいです。特に目の近くに貼ると緑内障が心配です。顔には貼らない方が良いと考えます

テープを小さく切りすぎて、肌に貼り付きません。どう対応すれば良いですか?

小さく切りすぎて貼り付けにくい場合は、テープの上からバンドエイドや医療用のテープなどを貼って固定してもかまいません。

 

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