越婢加朮湯とは

越婢加朮湯は湿疹を始め、夜尿症や腎炎などに使われるような漢方薬です。出典は金匱要略（きんきようりゃく）で、3世紀の初めごろに張仲景(チョウチュウケイ)が記した医学書です。金匱要略の中には皮膚科疾患、循環器障害、呼吸器障害、泌尿器障害、消化器障害、婦人科疾患などの治法を論じています。

処方名の由来は、越婢湯に生薬の朮を加えて処方名としています。越婢の意味は、定説はなく、婢は痺の誤字で、痺(麻痺)を発越(発散)させるという説があります。

オンライン診療対応可能

当院では、初診からオンライン診療にて漢方薬の処方を行っております。通院なしで薬剤をお送りすることが可能です（送料無料）。アプリのインストールは不要で、システム利用料も徴収しておりません。よろしければご利用ください。

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越婢加朮湯の特徴

越婢加朮湯は以下の生薬が含まれます。

• 石膏（セッコウ）
• 麻黄（マオウ）
• 蒼朮（ソウジュツ）
• 大棗（タイソウ）
• 甘草（カンゾウ）
• 生姜（ショウキョウ）

越婢加朮湯の対象患者さまについて

越婢加朮湯は熱感や炎症が明確にあり、浮腫傾向のある方の湿疹にお役立ていただくことができます。効能効果としては浮腫と汗が出て小便不利のある方の湿疹、腎炎、ネフローゼ、脚気、関節リウマチ、夜尿症です。

（使用目標＝証）
比較的体力のある人で、浮腫、発汗傾向、口渇があり、尿量減少する場合に用いる。
1）四肢関節の腫脹、疼痛、熱感などのある場合。

漢方医学では酒さ・帯状疱疹などの疾患は熱感・炎症を持つ症状ととらえられています。
効能効果はありませんが、越婢加朮湯をこれらの疾患に処方する場合があります。

越婢加朮湯の使い方

成人の場合、1日合計7.5gを2～3回に分割して食前もしくは食間に、水またはぬるま湯と一緒に内服します。なお用量は年齢・体重・症状により適宜増減します。また万が一飲み忘れてしまった場合は気がついた時点で内服して下さい。ただし次に飲む時間が近い場合は1回飛ばして次の分から再開しましょう。

越婢加朮湯を服用する上での注意点

重大な副作用として偽アルドステロン症（初期症状：手足のだるさ、こわばり、むくみなど）、ミオパチーが報告されています。その他、過敏症（発疹、発赤、掻痒）、消化器症状（食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、軟便、下痢）、泌尿器（排尿障害等）、自律神経系（不眠、発汗過多、頻脈、動悸、全身脱力感、精神興奮等）が報告されています。記載の症状などが現れましたら服用を中止し、医師に相談してください。

越婢加朮湯の患者さま負担・薬価について

医療用とされている越婢加朮湯としては「ツムラ越婢加朮湯エキス顆粒(医療用)」が有名です。1日薬価は120.75円で1包（2.5g）あたり40.25円です。1日3包で30日分処方された場合、3割負担の患者さまでは1086.75円の薬剤費となります（薬剤費のみの計算です）

よくあるご質問

ほかにどんな漢方薬がありますか？

漢方薬には多くの種類があり、国内で医療用として承認されたものは148処方あります。詳細はこちらのページをご覧ください。

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越婢加朮湯はドラッグストアで売っていますか？

第２類医薬品としてクラシエからドラッグストアで販売されています。各販売店舗にご確認ください。