ステロイド内服薬「プレドニン(プレドニゾロン)」

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プレドニンとは?

プレドニンの画像

プレドニンとは、副腎皮質ステロイド系の薬剤です。副腎皮質ステロイドは体内で作られるホルモンの一種で、体の中の様々なバランスを維持する重要な役割があります。

プレドニンには以下のように様々な作用があり、病気の治療で主に役立つのは糖質コルチコイド作用です。

糖質コルチコイド作用

  • 抗炎症作用
  • 抗アレルギー作用
  • 免疫抑制作用
  • 糖質、タンパク質、脂質代謝作用

鉱質コルチコイド作用

  • 水や電解質の代謝作用

簡単に言えば、プレドニンは体内で生じた炎症・アレルギー・過剰な免疫反応などを抑えるために使用されるお薬といえます。皮膚科領域の疾患でも、湿疹蕁麻疹・水疱症・膠原病・薬疹・血管炎など、様々な病気の重症例に対して投与します。

プレドニンの特徴

ステロイド系薬剤は、効果が持続する時間の長さによって短時間型(8〜12時間)、中間型(12〜36時間)、長時間型(36〜54時間)の3種類に分類されています。プレドニンは中間型に位置するため、1日1〜2回投与されることが多いです(病状によっては3回投与する場合もあります)。また、ヒトの体で作られるコルチゾールというステロイドと比較すると、プレドニンは約4倍の強さを持つとされています。

プレドニンの使い方

体内におけるステロイドの分泌量は常に一定ではありません。朝起きた後(4〜8時)の30分〜1時間が最も分泌量が多く、夕方〜夜にかけて少なくなり、就寝2〜3時間後が最も少ないです。プレドニンを投与する際は生体のリズムに近づけるために朝や昼に内服することが多いです。

添付文書には、通常、成人の用法・用量として1日5~60㎎を1~4回に分割して経口投与と記載されていますが、疾患や症状により投与量は大きく異なります。投与量や投与方法は診察した医師の判断によって決まりますので、必ず処方せん通りに内服してください。

プレドニンを服用する上の注意点

副作用に関する注意点

プレドニンは非常に治療効果が高い反面、以下の副作用を引き起こす可能性があるため注意が必要です。

  • 免疫抑制作用の効果によって感染症にかかりやすくなる
  • 体内の糖利用を低下させることによって高血糖や糖尿病を引き起こす
  • 蛋白異化作用によって皮膚が薄くなる・筋力が低下する・白内障が進行する
  • 脂質合成促進作用によって動脈硬化が引き起こされたり、顔が丸くなる
  • 腸管からのカルシウム吸収が抑えられ、骨がもろくなる
  • 胃粘膜保護作用をもつムチンを減少させ、消化管に潰瘍ができやすくなる

プレドニンを使用する際にはこれらの副作用対策として、胃薬や骨粗しょう症の薬などを併用することもあります。

持病がある場合の注意点

上記の副作用に当てはまるような持病がある場合は、症状が増悪する可能性があります。プレドニンを使用するメリットと、使用しないデメリットなどを慎重に検討する必要がありますので、持病を持ちの場合は必ず担当医までお伝えください。

その他の注意点

妊婦・授乳婦・小児の患者さまに対しても必要に応じてプレドニンを投与する場合があります。特に慎重に投与しなければなりませんので、妊娠中・授乳中の場合は必ずお伝えください。

日常生活における注意点

プレドニンの中断について

プレドニンは自己判断で中止することなく、処方せん通りに内服してください。中〜長期連用後、急に内服を中止すると、頭痛、食欲不振、発熱、脱力感、ショック等の離脱症状があらわれる危険性があります。

プレドニン使用中・使用後のワクチン接種について

プレドニンを長期もしくは大量に投与されている方、又は投与中止後6ヵ月経過していない方では、免疫機能が低下している可能性があります。これらに当てはまる場合は生ワクチンの接種ができませんのでご注意ください。生ワクチン以外のワクチンに関しては接種可能です。

他の薬との飲み合わせについて

プレドニンは、併用することのできない薬や併用する場合は注意が必要な薬が多数報告されています。プレドニンの処方を受ける際には、現在内服されている薬を医師に必ずお伝えください。

プレドニンの患者さま負担・薬価について

プレドニンには5mg錠と1mg錠があります。薬価は5mg錠が9.8円、1mg錠が8.3円です。例えば1日に15mg内服する場合は、5mg錠を3つ内服するため9.8円×3錠=29.4円です。三割負担の患者さまで1日あたり8.82円の薬剤費となります。
ただし1日14mg内服する場合は、5mg錠を2つ、1mg錠を4つ内服します。この場合9.8円×2錠+8.3円×4錠=52.8円で、三割だと1日あたり15.84円の負担です。
このように、薬の投与量が減ったのに薬剤費が高くなる場合がありますのでご了承ください。

よくあるご質問

ステロイドは怖い薬と聞いたことがありますが、使っても大丈夫なのでしょうか?

プレドニンを含むステロイド薬によって副作用が起こり得ることは否定できません。なるべく副作用を減らすために、よくある病気に対しては内服のステロイドはなるべく使わないか、短期の使用にとどめるようにしています。皮膚科の病気の中には長期間ステロイド内服をせざるを得ないものもありますが、必要最低限の使用を心がけ、副作用予防の薬も併用して治療に当たっています。

 

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