荊芥連翹湯(ケイガイレンギョウトウ)とは?
荊芥連翹湯は漢方薬の一種です。漢方薬は、植物・動物・鉱物などの薬効となる部分を取り出した生薬(しょうやく)を組み合わることでできています。荊芥連翹湯には、熱や炎症をさますもの、痰や膿を排出するもの、修復材料や栄養、潤い、温かさを運ぶ補血薬など様々な生薬が配合されており、耳鼻科の病気では蓄膿症(ちくのうしょう)・慢性鼻炎(まんせいびえん)・慢性扁桃炎(まんせいへんとうえん)の治療に、皮膚科の病気ではニキビの治療に用いられています。
オンライン診療対応可能
当院では、初診からオンライン診療にて漢方薬の処方を行っております。通院なしで薬剤をお送りすることが可能です(送料無料)。アプリのインストールは不要で、システム利用料も徴収しておりません。よろしければご利用ください。
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荊芥連翹湯の特徴
荊芥連翹湯には以下の生薬が含まれます。
- 黄ごん(オウゴン)
- 黄柏(オウバク)
- 黄連(オウレン)
- 桔梗(キキョウ)
- 枳実(キジツ)
- 荊芥(ケイガイ)
- 柴胡(サイコ)
- 山梔子(サンシシ)
- 地黄(ジオウ)
- 芍薬(シャクヤク)
- 川きゅう(センキュウ)
- 当帰(トウキ)
- 薄荷(ハッカ)
- 白し(ビャクシ)
- 防風(ボウフウ)
- 連翹(レンギョウ)
- 甘草(カンゾウ)
この17種類の生薬の他にも、添加物として日局ステアリン酸マグネシウムと日局乳糖水和物などを含有しています。
荊芥連翹湯の使い方
次の量を、食前(空腹時)に水またはお湯で服用してください。 荊芥連翹湯エキスなどの顆粒は、お湯で溶かすと飲みやすいです。空腹時に飲むのが厳しければ食後でもかまいません。2歳未満のお子さまは荊芥連翹湯を服用できませんのでご注意ください。
日本皮膚科学会から出されているニキビ治療のガイドラインである「尋常性痤瘡(じんじょうせいざそう)治療ガイドライン2017」では、荊芥連翹湯は漢方薬の中で唯一、炎症を伴うニキビと炎症を伴わないニキビの両方に対する効果が認められています。ただしニキビ治療の中心的な役割ではなく、補助的な治療もしくは通常の治療で治りにくい場合の代替案的な立ち位置の薬です。ニキビの好発年齢的に、2/3〜1包ずつ用いられることが多いです。
荊芥連翹湯を服用する上の注意点
妊娠中もしくはその可能性がある方や胃腸が弱い方は内服前にご相談ください。副作用としては発疹やかゆみなどの皮膚症状、食欲不振・胃の不快感・下痢などの消化器症状をもよおすことがあります。また、まれではありますが間質性肺炎・肝機能障害・腸間膜静脈硬化症などの副作用が現れることがあります。荊芥連翹湯を服用し始めてから、息苦しさ、発熱、かゆみ、皮膚の色が黄色く変化する、腹痛・下痢・便秘・腹部膨満などが繰り返しあらわれるといった症状が出てきた場合は速やかに服用を中止して医療機関を受診してください。また、効果が現れるまでの期間は1ヶ月程度が目安です。それ以上継続しても効果を実感できない場合は担当医までご相談ください。
日常生活における注意点
以下に当てはまる薬と一緒に飲む場合は注意が必要です。
- 甘草(カンゾウ)を含む他の漢方薬(例:芍薬甘草湯/シャクヤクカンゾウトウ)
- グリチルリチン
荊芥連翹湯と一緒にこれらの薬を飲むときは、偽性アルドステロン症の副作用が生じる可能性があります。この副作用は荊芥連翹湯にも含まれるカンゾウの成分を過剰摂取することによって生じます。具体的な症状としては、手足のだるさ・しびれ・つっぱり感・こわばり・血圧の上昇などがみられ、 これらに加えて力が抜ける感じ・こむら返り・筋肉痛・動悸・吐き気・頭痛なども現れてだんだんきつくなっていきます。症状が進行するとまれに意識消失・体動による息苦しさ・赤褐色の尿・多尿・乏尿・糖尿病の増悪などを生じる場合もあります。数週間あるいは数年にわたって服用してから症状が出始める場合もありますので、内服を続けている間は継続的に注意する必要があります。
荊芥連翹湯の患者さま負担・薬価について
医療用とされている荊芥連翹湯としては「ツムラ荊芥連翹湯エキス顆粒(医療用)」が有名です。1日薬価は139.50円で1包(2.5g)あたり46.5円です。1日3包で30日分処方された場合、3割負担の患者さまでは1255.5円の薬剤費となります(薬剤費のみの計算です)。
よくあるご質問
- 荊芥連翹湯はどんなニキビに効果がありますか?
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ニキビが慢性化している方におすすめです。
赤ニキビや化膿しているニキビに効果が期待できます。
- 荊芥連翹湯にはどんな副作用がありますか?
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詳しくはこちらを参照ください。
症状に気づいた場合は、使用をやめ、処方元の医師や薬剤師にご相談ください。
- 荊芥連翹湯に痩せる効果はありますか?
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荊芥連翹湯はニキビや蓄膿症、慢性鼻炎などの治療で使用される漢方です。肥満症で使われる漢方薬には防風通聖散や防已黄耆湯などがあります。
- 荊芥連翹湯などの漢方薬には、健康保険が使えますか?
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保険診療で使用できる医療用漢方製剤は148種類あり、荊芥連翹湯も含まれています。
- 荊芥連翹湯は食前に飲むように言われましたが、食事の何分前に内服すれば良いですか?
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一般的に、食前とは食事を始める約30分前のことです。仮に忘れてしまった場合は思い出した時点で内服してもかまいませんが、2回分の量をまとめて飲むのは避けましょう。また、次に内服する時間と近い場合は1回分飛ばして次の分から再開してください。
- 荊芥連翹湯は妊娠中でも内服できますか?
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妊娠中の服用に関する注意点は特にありません。ただし妊娠中の薬の服用に関しては、産婦人科の医師に相談しておいた方が無難です。内服中に妊娠が発覚した際は、念のためかかりつけの産婦人科医師にご相談ください。
- ほかにどんな漢方薬がありますか?
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漢方薬には多くの種類があり、国内で医療用として承認されたものは148処方あります。詳細はこちらのページをご覧ください。
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- 荊芥連翹湯はドラッグストアでも購入できますか?
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ドラッグストアでも販売されています。ただし医療用医薬品と一般用医薬品では用法用量が異なります。これは安全性をより高めるために服用量を調整しているためです。