ステロイド外用薬「マイザー(ジフルプレドナート)」ベリーストロングクラス

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マイザーとは?

マイザーの写真

マイザー(一般名:ジフルプレドナート)はステロイドの外用薬で、血管収縮作用・抗炎症作用・抗アレルギー作用・肉芽増殖抑制作用など、様々な効能があります。ドイツ語で私の軟膏という意味の「Mine Salbe」からマイザーと命名されました。ステロイド外用薬は強さによって5段階に分けられますが、マイザーは上から2番目であるベリーストロングクラスに当てはまります。

マイザーの特徴・使い方

ベリーストロングクラスのステロイドは湿疹・紅皮症・角化症・水疱症・薬疹・中毒疹・ケロイド・円形脱毛症など様々な疾患に対して有効ですが、いずれの場合も比較的重症な症状に対して使用されることが多いです。また、医療者向けのサイト「日経メディカル」が医師会員に対して2017年に行ったアンケートによれば、ベリーストロングクラスのステロイド外用剤の中で最も処方されているものはマイザーであり、その割合は29%でした。ベリーストロングクラスのステロイド外用薬は他にも多数ありますが、マイザーはその中でも特にポピュラーな薬といえるでしょう。マイザーの剤型には軟膏とクリームがあり、どちらの場合も症状にあわせて1日1~数回、病変に塗布します。

マイザーを外用する上の注意点

マイザーを塗ってはいけない例

まず当然ですが、マイザーの成分に対して過敏症がある場合は外用できません。その他、皮膚に細菌・真菌・ウイルスなどの感染症がある場合、鼓膜に穿孔がある外耳道の湿疹、ベーチェット病以外の皮膚潰瘍、第2度深在性より深い熱傷やしもやけの傷などにもマイザーを塗布することは認められていません。病状が増悪する可能性がありますので、自己判断で外用しないようにしましょう。

顔や陰部への外用について

マイザーは基本的に、顔や陰部に塗るのには向いていません。これらの部位は皮膚が薄いため薬剤吸収率が高く、副作用の出現率も高くなるためです。医師から指示がある場合をのぞいて、顔や陰部への外用はなるべく避けましょう。

副作用のニキビについて

マイザーの副作用の1つとして「ニキビの増悪」があります。塗ってない部位にニキビが生じるわけではありませんので、ベリーストロングクラスのステロイドは顔のニキビには関係しないことが多いです。ただ体にマイザーを塗った場合でも、毛穴のある部位に隠れていたニキビが発症する可能性もあります。外用をしている部位にニキビができやすくなったと感じた場合は担当の医師までご相談ください。

日常生活における注意点

他の治療薬との併用に関して

他の病気の治療で内服薬を飲んでいても、マイザーを使用することに差し支えはありません。ただしすでに他のステロイド外用薬を処方されている場合はステロイドの過剰投与になる危険があります。同時に使用できるかどうかは病状にもよりますので、必ず医師に確認してください。

妊娠中または授乳中の方、お子さま、ご高齢の方への使用に関して

短期間で少量の投与であれば通常問題ありませんが、催奇形性・発達障害・副作用などのリスクは0ではありません。大量の外用・長期的な使用・広範囲への使用は避けましょう。

マイザーの患者負担・薬価について

先発品は軟膏・クリームともに15.6円/gです。例えば三割負担の患者さまがマイザー軟膏を10g処方された場合、46.8円の負担になります(薬剤費のみの計算です)。

よくあるご質問

大人に処方されたマイザーを子供にも外用していいですか?

マイザーはステロイド外用薬の中で強い部類に入るお薬です。皮膚症状によっては小さなお子さまに使用することもないわけではありませんが、比較的まれなことです。基本的にはお子さまに外用されることはオススメしません。また、他の大人の方でも同様です。ステロイド外用薬が有効な疾患かどうかの判断には医師の診察が必要ですので、ご注意ください(そもそも処方薬の貸し借りや譲渡は法律に反します)。

マイザーと同じ成分の市販薬はありますか?

ありません。ステロイドを含む市販薬は、上から3番目の強さ(ストロングクラス)が最も強いものになります。ちなみに市販薬で治らない皮膚炎は薬の強さが足りないか、もしくはそもそもステロイドでは治らない病気である可能性があります。

マイザーと同じクラスの薬には、例えば何がありますか?

ベリーストロングクラスのステロイド外用薬には、アンテベート・トプシム・フルメタ・リンデロンDP・ネリゾナ・パンデルなどがあります。厳密には同じクラスのものでも若干効果に差があるといわれていますが、おおむね同様の効果が期待できます。

 

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