アレルギー性疾患外用治療薬「レスタミンコーワクリーム1%(ジフェンヒドラミン)」

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レスタミンコーワクリームとは?

レスタミンコーワクリームの写真

外用薬のレスタミンコーワクリーム(一般名:ジフェンヒドラミン)は抗ヒスタミン作用を有するクリームで、おもに発赤や膨疹、そう痒などのアレルギー性皮膚反応を抑制する目的で使用されます。
医療用のレスタミンには、外用薬のほか内服薬の「レスタミンコーワ錠10mg」がありますが、内服薬の成分は、外用薬の成分であるジフェンヒドラミンの塩酸塩(ジフェンヒドラミン塩酸塩)です。
なお、「レスタミン」という名称は、「resistant to histamine(ヒスタミンに抵抗する薬剤)」に由来します。

レスタミンコーワクリームの特徴

内服薬のレスタミンは、副作用として口渇や眠気、集中力の低下などが生じるおそれがあります。そのため、服用時には自動車の運転など危険をともなう作業は避けなければなりません。また、抗コリン作用を有することから、閉塞隅角緑内障や前立腺肥大症などのある方には使用できません。
しかし、レスタミンコーワクリームは副作用発現率が低く、自動車運転などに関する注意も特に必要ありません。また、緑内障や前立腺肥大症がある場合でも使用できます。
これらのことから、レスタミンコーワクリームは副作用のリスクが少なく、また合併症の有無を気にせず使える汎用性の高い治療薬といえます。

レスタミンコーワクリームの効能効果・用法用量

レスタミンコーワクリームは、じん麻疹湿疹、小児ストロフルス(虫刺され後に強いかゆみと腫れがあらわれる症状)、皮膚そう痒症虫さされに適応があります。
通常、1日数回適量を患部に塗布または塗擦します。
ただし、炎症症状が強い浸出性の皮膚炎の場合には、適切な外用剤の使用で炎症が軽減したあともかゆみが残る場合に使用します。

レスタミンコーワクリームを外用する上での注意点

塗ってはいけない例

添付文書上、レスタミンコーワクリームを使用してはいけない疾患や症状はありません。
ただし、レスタミンコーワクリームに含まれる成分に過敏症の既往歴がある場合は、使用を避けるべきでしょう。

レスタミンコーワクリームの副作用について

レスタミンコーワクリームの使用にあたり、特に重篤な副作用は報告されていません。
一方、比較的報告の多い副作用としては、皮膚の発赤、腫脹、そう痒感、湿潤などが報告されています。いずれの場合も軽微にとどまることが多いですが、症状によっては治療の中止や他の薬剤への変更が必要になりますので、気になる症状がある場合は早めにご相談ください。

日常生活における注意点

他の治療薬との併用に関して

病気の治療で内服薬を服用している場合でも、レスタミンコーワクリームは使用できます。ただし、他の外用薬を使用している場合は使い分けが必要な場合もあります。
そのため、併用薬がある場合は市販薬も含めてすべてお伝えください。

特定の患者さまへの使用に関して

妊娠中または授乳中の方、お子さま、ご高齢の方への使用に関して

レスタミンコーワクリームを、医師の指示に従い適量使う限りにおいては、特に問題はないと考えられます。ただし、副作用である皮膚の発赤やそう痒感などの発生リスクがまったくないわけではありません。
したがって、使用の可否や使用期間については必ず医師の指示に従い、副作用が疑われる症状があらわれたら、速やかに受診して適切な処置を受けるようにしてください。

レスタミンコーワクリームの患者負担・薬価について

レスタミンコーワクリーム1%の薬価は2.32円/gです。
なお、患者さまにご負担いただくのは保険割合に応じた金額になります。例えば、3割負担の患者さまがレスタミンコーワクリーム1%を50g処方された場合、ご負担金額は34.8円です(薬剤費のみの計算です)。

よくあるご質問

レスタミンコーワクリームと同じ成分の市販薬はありますか?

レスタミンコーワクリームと同じ成分の市販薬はありません。
市販薬のなかには「レスタミン」という名称が入っているものもありますが、医療用のレスタミンコーワクリーム1%とは成分が若干異なります。また、適応も同じではありません。
そのため、市販薬を医療用のレスタミンコーワクリーム1%とまったく同じように使うことはできません。

市販のレスタミンの成分を調べたら、「ジフェンヒドラミン塩酸塩が1g中に20mg含まれている」と書いてありました。医療用のレスタミンコーワクリーム1%は、ジフェンヒドラミンが1g中に10mgしか含まれていないので、市販のレスタミンのほうが効きがいいってことですか?

医療用のレスタミンコーワクリーム1%の成分であるジフェンヒドラミンは、市販薬に含まれているジフェンヒドラミン塩酸塩に比べて皮膚からの浸透性がすぐれていることが知られています。そのため、医療用のレスタミンコーワクリーム1%が市販のレスタミンに比べて効果が弱いわけではありません。効果発現に十分な濃度が配合されていますので、ご安心ください。

先日処方されたレスタミンコーワクリームのふたを開けたら、少しドロッとした感じになっていました。これって、使っても大丈夫ですか。

レスタミンコーワクリームは、密栓して直射日光を避け、室温(30度以下)で保存しても、夏季には内容物が溶けて不均一になることがあります。メーカーによると、かきまぜれば問題なく使用できるとのことですが、ご家庭で均一に混ぜるのは難しいと思われますので、使用を避けてください。
なお、比較的温度の低い場所で保管すれば、内容物が溶けることはほとんどありません。したがって、夏場など30度を超える日が続く場合は、凍結を避けて冷蔵庫などで保存してください。また、高温になりがちな自動車内に放置するのも避けてください。

レスタミンコーワクリームが処方されると、毎回小分けの容器に入った状態で薬局から渡されます。チューブタイプを処方してもらうことはできませんか?

医療用のレスタミンコーワクリーム1%は、500g包装と1㎏包装しかありません。そのため、薬局では処方量に合わせて軟膏容器にレスタミンコーワクリームを詰め、患者さまに交付することになります。チューブタイプはそもそも存在しませんので、ご了承ください。
なお、「大きな軟膏容器では持ち運びが不便」「50gを2つの容器に分けて欲しい」などのご要望がある場合は、薬局にご相談ください。ご希望に応じて容器を分けるなどの対応が可能な薬局もあると思います。
ただし、小分けする場合は別途容器代が必要になる場合もあります。容器代の対応は薬局により異なりますので、かかりつけの薬局にあらかじめ確認することをおすすめします。

レスタミンコーワクリームは、顔にも塗れますか?

レスタミンコーワクリームは、顔など皮膚の薄い部分にも使用できます。
ただし、眼科用剤ではないため、目のまわりには使用できません。
誤って目に入ってしまった場合は、すぐに水やぬるま湯などで洗い流してください。洗い流したあとに目に違和感などが残る場合は、速やかに眼科を受診して適切な治療を受けてください。

レスタミンコーワクリームはかゆみに効くということですが、ステロイドが入っているのですか?

レスタミンコーワクリームの有効成分であるジフェンヒドラミンは、アレルギー症状を引き起こす「ヒスタミン」という神経伝達物質の働きをおさえ、皮膚のかゆみや発赤などの症状をやわらげる抗ヒスタミン成分です。
ステロイドではないため、幼いお子さまやステロイドを使いにくい皮膚の薄い部分(顔や陰部など)のかゆみにも処方されることがあります。

レスタミンコーワクリーム1%を塗り忘れた場合はどうすればいいですか?

レスタミンコーワクリーム1%を塗り忘れた場合は、気が付いたときに1回分を塗布してください。ただし、次の塗布時間が近い場合は、忘れた分を飛ばして次の塗布時間に1回分を塗れば大丈夫です。その際、塗り忘れ分をあわせて2回分の量を塗らないようにしてください。

 

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