- フエナゾール軟膏・フエナゾールクリームと同じ成分の市販薬はありますか?
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フエナゾールとまったく同じ成分の市販薬はありません。
ただし、フエナゾールの有効成分であるウフェナマートが配合されている市販薬は多数販売されています。もっとも、市販薬はウフェナマート以外の成分も配合されているものがほとんどで、適応もフエナゾールとは若干異なります。
そのため、市販のウフェナマート配合外用薬をフエナゾールの代わりに使うことはできません。
- 軟膏を使おうとしたら、中身が分離したようになっていました。使っても大丈夫ですか?
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軟膏剤は、基剤にプラスティベース(ゲル化炭化水素)を使用しています。その中に含まれる流動パラフィンがときに分離する場合がありますが、効力に影響はありません。そのまま使っていただいても大丈夫ですので、ご安心ください。
- 帯状疱疹にフエナゾールと飲み薬が処方されました。フエナゾールは飲み薬に比べて副作用が少ないようなので、フエナゾールだけで治療したいのですが……。フエナゾールだけで帯状疱疹は治るのですか?
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フエナゾールには、帯状疱疹にともなう痛みをやわらげる効果はありますが、原因であるウイルスそのものには効果がありません。そのため、フエナゾールだけで帯状疱疹の治療をすることはできません。その他の薬が処方されている場合は、特に不都合がない限り併用してください。
なお、薬の副作用は「使用したら必ずあらわれるもの」ではなく、「使用にともないあらわれる可能性がある症状」です。そして、多くの副作用は発現率が非常に低く、重篤な副作用であっても、初期に適切な処置を行えば大事に至ることはほとんどありません。
フエナゾールに限らず、薬の使用に不安がある場合は診察時にご相談ください。もちろん、かかりつけ薬局の薬剤師に相談してくださっても結構です。
- フエナゾールはアトピー性皮膚炎にも使えるとのことですが、本当にステロイドではないのですか?顔に塗るので不安です。
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フエナゾールの有効成分であるウフェナマートは、ステロイド(副腎皮質ホルモン)ではありません。
ウフェナマートは副腎を介さず、炎症部位に直接作用します。そして、膜安定化および活性酸素生成抑制作用など生体膜との相互作用により効果を発揮すると考えられています。
このように、フエナゾールはステロイドとはまったく違うものですので、ステロイドが使いにくい顔などにも使用できます。
- フエナゾールは、ステロイドと同じくらい効果があるのですか?
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動物を対象とした試験では、フエナゾールは0.12%ベタメタゾン吉草酸エステル軟膏(ストロングクラスのステロイド)と同程度の血管透過性亢進抑制効果・浮腫抑制効果が認められています。また、紫外線紅斑抑制作用については、0.12%ベタメタゾン吉草酸エステル軟膏より強い効果があったとのことです。
ただし、皮膚の状態や薬剤の感受性は人によって異なります。そのため、この結果をそのまま人に当てはめることはできません。ただ、症状によっては、ストロングクラスのステロイドと同じくらいの効果は期待できると考えてよいでしょう。
- フエナゾールの使用期限はどれくらいですか。
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未開封で室温保存した場合、フエナゾールはチューブ本体に記載されている使用期限まで使用できます。ただし、未開封でも室温を超える温度(30度を超える高温)で保存した場合は、有効成分や添加物が変性しているおそれがあります。そのため、使用期限内であっても廃棄してください。
なお、開封後は雑菌などによる汚染のリスクが避けられません。そのため、開封から6ヵ月を過ぎたフエナゾールは、使用期限内であっても廃棄してください。
- フエナゾールを塗り忘れた場合はどうすればいいですか?
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フエナゾールを塗り忘れた場合は、気が付いたときに1回分を塗布してください。ただし、次の塗布時間が近い場合は、忘れた分を飛ばして次の塗布時間に1回分を塗れば大丈夫です。その際、塗り忘れ分をあわせて2回分の量を塗らないようにしてください。