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抗真菌薬(内服薬)の種類
現在国内で真菌感染症に用いられている主な抗真菌内服薬は以下の3剤です。
- ネイリン(ホスラブコナゾール)
- ラミシール(テルビナフィン)
- イトリゾール(イトラコナゾール)
この中でいちばん治療効果が高いのはネイリン(ホスラブコナゾール)です。
ラミシール(テルビナフィン)は安価ですが、内服期間が6ヶ月~1年間と長期になります。
イトリゾール(イトラコナゾール)は3週間内服して1週間休むというパルス療法を行います。
これらの内服薬による副作用として肝機能障害、貧血、胃腸障害を生じることがあるため、肝機能に異常がある方にはお使いいただけません。治療中は定期的に血液検査を行います。飲み合わせの良くない薬がありますので、他の病気の治療のため内服中の薬がある方は、お薬手帳をご持参下さい。
抗真菌薬(内服薬)の治療期間
通常、爪が根元から指先まで伸びるのに6ヶ月~1年程度かかりますので、治療開始から治癒までには6ヶ月~1年、あるいはそれ以上の期間を要します。3ヶ月で内服終了する治療法であっても、その後きれいな爪に生え変わるまでには数か月かかります。
治療によって白癬菌に対する免疫ができるわけではありませんので、治療終了後は再感染しないように注意が必要です。足の清潔を保ち、長時間の足のムレを避け、足白癬(通常の“水虫”)を疑う症状(足のかゆみや水疱、皮むけ、趾の股のじくじくなど)が現われたら相談ください。
抗真菌薬(内服薬)の治療費
抗真菌内服薬による各薬剤費をお示しします。
※診察料以外に定期的な血液検査料が必要です。
ネイリン(ホスラブコナゾール)
薬価:817.1円(1日1回)
3ヶ月治療した場合の薬剤料 68,636円(3割負担20,588円)
ラミシール(テルビナフィン)
薬価:150円(1日1回)
6ヶ月治療した場合の薬剤料 25,200円(3割負担7,560円)
イトリゾール(イトラコナゾール)
薬価:233.8円(1日2回)
パルス療法:1週間×3回服用した場合の薬剤料5,611円(3割負担1,683円)