足白癬治療薬「ゼフナート(リラナフタート)」

  日祝
9:00~13:00 - -
15:30~18:30 - - -

☆休診日: 水曜、日曜、祝日
予約なしでも受診可能です

  • 巣鴨千石皮ふ科 ネット予約
  • ネット予約の手順
  • キーワード(症状、薬品名、治療、医院について等)をご入力ください。

FacebookTwitterLine

※クリックで読みたい箇所へ移動します。

ゼフナートとは?

ゼフナート(一般名:リラナフタート)は、非イミダゾール系の外用抗真菌薬です。真菌の細胞膜の主成分であるエルゴステロールの合成を阻害して、抗真菌作用を示します。
ゼフナートは、非イミダゾール系抗真菌薬の一種であるチオカルバメート系抗真菌薬に分類されますが、同系の抗真菌薬としては他にハイアラージン(一般名:トルナフタート)があります。

»抗真菌薬(外用薬)の詳細はこちら

ゼフナートの特徴

ゼフナートは、皮膚糸状菌に対してすぐれた抗真菌活性を示します。また、黒色真菌や二形性真菌、その他の糸状菌に対しても抗真菌作用を示します。皮膚への貯留性が高いため、1日1回の使用で十分な効果が得られるのも特徴です。

ゼフナートの使い方

適応疾患と使用回数

ゼフナートには、クリームと外用液がありますが、いずれも適応症は白癬(足白癬、体部白癬、股部白癬)となっています。使用回数は1日1回で、塗るタイミングは特に決まっていません。しかし、入浴後は皮膚がやわらかくなっており、かつ清潔な状態なので、入浴後の使用がおすすめです。

» 白癬の詳細はこちら

ゼフナートを足白癬に塗るときのコツ

クリーム

ゼフナートクリームの写真

足白癬の場合、症状のない部分にも白癬菌が付着していることがあります。
そのため、症状のある部分だけではなく、趾間や足底全体にも薬を塗布する必要があります。

クリームの場合、人差し指の第一関節より少し多めの量が片足分になりますので、これを目安に足の裏全体にくまなく塗布するようにしましょう。

外用液

ゼフナート外用液の写真

空気を抜かずに使用すると、容器内の圧力で液が出過ぎることがあります。空気を抜いたら、容器の先端を患部に直接押し当てて適量を塗布してください。

出てくる液の量が多すぎる場合は、容器を傾けて使用すると液量をコントロールできます。

ゼフナートを外用する上での注意点

ゼフナートを塗ってはいけない例・使用に注意が必要な例

ゼフナートの成分や他の外用抗真菌剤で過敏症の既往歴がある方は、ゼフナートを使用できません。
また、ゼフナートは白癬菌以外には効果が期待できないため、皮膚カンジダ症や汗疱、掌蹠膿疱症、膿皮症、他の皮膚炎などとの鑑別が困難な場合には使用できません。
その他、角膜や結膜への使用、著しいびらん面への使用も避けなければなりません。
なお、ゼフナート外用液はクリームに比べて皮膚への刺激が強いため、亀裂やびらん面に使用する際には特に注意が必要です。

ゼフナートの副作用について

おもな副作用として報告されているのは、接触性皮膚炎そう痒症、発赤、紅斑、刺激感、疼痛、小水疱性皮疹などです。

ゼフナートを塗布した部分に気になる症状があらわれた場合は、早めに受診してください。

日常生活における注意点

他の治療薬との併用に関して

添付文書上、ゼフナートとの併用が禁忌とされている薬はありません。

ただし、ゼフナートを使用している部位に、自己判断でステロイド外用薬を塗るのは避けてください。

水虫をはじめとした真菌感染症に対してステロイド外用薬を使用すると、症状が悪化するおそれがあります。
症状によっては使い分けが必要な外用薬もありますので、併用したい薬がある場合は診察時にご相談ください。

保管法などその他の注意点

高温多湿を避けて、常温で保管してください。

特に外用液は添加物としてアルコールを含むため、火気を避けて保管することが必要です。
また、誤用を避けるため、小さなお子さまの手の届く場所には置かないでください。

特定の患者さまの使用に関して

妊娠中の方への使用に関して

ゼフナートを妊娠中の方に対して使用した場合の安全性は確立していません。

そのため、妊娠中の方、あるいは妊娠している可能性のある方には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ処方を考慮します。

お子さまへの使用に関して

ゼフナートは、小児に対する使用経験が少なく、また、小児を対象とした臨床試験を実施していません。

実際の治療では、症状や有益性・危険性を比較しながら使用の可否を判断します。

ゼフナートの患者さま負担・薬価について

ゼフナートクリームの薬価は32.6円/g、・ゼフナート外用液の薬価は32.6円/mLです。各剤型・規格の薬剤費は以下のとおりになります。

剤型 薬価
クリーム 10g/本:326円
外用液 10mL/本:326円

もっとも、患者さまにご負担いただくのは保険割合に応じた金額です。

例えば、3割負担の患者さまがゼフナートクリームを10g/1本処方された場合、ご負担金額は97.8円になります(薬剤費のみの計算です)。

よくあるご質問

ゼフナートと同じ成分の市販薬はありますか?

ゼフナートと同じ成分の市販薬はありません。しかし、ゼフナートと同じように白癬菌に対する作用が強い非イミダゾール系の抗真菌薬は、ドラッグストアなどでも購入できます。
ただし、白癬菌に感染しているかどうかは、医師による診察を受けなければ判断できません。実際、水虫と自己判断している方の約4割は水虫でないといわれています。また、市販薬を塗布して症状が一時的に落ち着いても、原因菌をしっかり退治しなければ症状が再発してしまいます。
市販薬を使用しても症状が改善しない場合・症状が再発する場合・かえって症状が悪化する場合などは薬が合っていない可能性があるため、早めに受診するようにしましょう。

水虫を完全に治すには、どれくらいの期間薬を塗り続けなければなりませんか。

水虫の治療期間は、原因菌の種類や感染部位により異なります。
一般的に真菌感染症は、外用薬の塗布で症状が一時的に改善しても、原因菌を完全に退治するまでには時間がかかります。例えば足白癬の場合、症状が改善しても2ヵ月は塗り続けなければなりません。その他の部位でも治療には月単位の時間がかかりますので、医師から治療終了の指示があるまで治療を続けてください。

水虫の薬は、何種類か一緒に塗るほうが早く治りますか?

水虫に効果のある薬はたくさんありますが、いずれの成分も作用機序がよく似ているため、併用してもほとんど意味がありません。そのため、水虫の薬は1種類塗れば十分です。
複数の外用薬を併用すると、皮膚への刺激感などの副作用が強くあらわれるおそれがあるため、自己判断で外用薬を追加するのはおすすめできません。

手の指で足の水虫にクリームを塗ると、うつってしまいそうで心配です。どうすればいいですか。

白癬菌は、手などの皮膚に付着した直後に感染するわけではありません。菌が付着した状態を長時間放置し、高温多湿などの環境がそろうことで、はじめて発症します。
そのため、手指を使って足白癬に薬を塗っても、石鹸などを使ってしっかり洗い流せば水虫がうつることはまずありません。ただし、手指に傷がある場合はそこから感染が広がる可能性が否定できないため、ご注意ください。

ゼフナートクリームは、1本でどれくらい塗れますか?

一般的に、クリーム0.5g(人差し指の先端から第一関節まで絞り出したくらいの量)で手のひら2枚分の範囲に塗り広げられます。そして、片方の足底全体に塗り広げるためには約0.5gのクリームが必要とされています。左右の足底に塗るためには約1.0gのクリームが必要となるため、1日1回、左右の足底に塗る場合、ゼフナートクリームは1本(10g)で10日間ほど使用できます。
なお、絞り出したクリームは、一度に塗り広げようとするとうまくいきません。0.5gのうち1/3はすべての指の間に、1/3は足の裏の上半分(土踏まずから指先にかけて)とすべての足指に、残りの1/3はかかとと足の縁側に塗るようにすると、むらなく上手に塗り広げられます。

 

FacebookTwitterLine