小児アトピー性皮膚炎

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症状の概要

乳児期(2歳未満)

乳児では、頬、額、頭などに皮膚の乾燥と赤みが出ることが、アトピー性皮膚炎の始まりになることが多いです。皮膚症状が広がると、赤みは顔面全体に広がり、あご、脇の下、ひじやひざの裏にも症状が出ます。かゆみが生じてひっかくと、皮膚が傷つけられて浸出液が出たり、かさぶたが付くこともあります。

さらに、手や手首、足首などの乾燥しやすい部位や、服から出ている体の部位(腕、脚、ひじ、ひざ)などにも皮膚症状が出ます。皮疹が全身におよぶ場合には、体にも赤みが出て、それがつながって重症化することもあります。

幼児期・学童期(2~12歳)

2歳以降になると、乳児に見られるような顔面の湿疹は減少しますが、それに代わって首、脇の下、ひじやひざの裏、そけい部、手首・足首などの皮膚がこすれる部分の症状が中心になります。

重症になると、湿疹が広がり、繰り返してひっかくことにより皮膚が硬くなったり、しこりになることがあります。また、乾燥が目立つタイプでは、皮膚が乾燥により粉をふいたようになることもあります。

特徴・診断

日本皮膚科学会によるアトピー性皮膚炎の定義では、「増悪・寛解を繰り返す湿疹を主病変とする疾患であり、患者の多くがアトピー素因を持つ」とされています。

アトピー素因とは、喘息、アレルギー性鼻炎・結膜炎やアトピー性皮膚炎などのアレルギーによる病気を持っていたり、IgEというアレルゲンに対する抗体を体が作りやすい体質のことです。

かゆみを伴う皮膚症状が特徴的な分布で繰り返し出現することが診断の決め手となりますが、一見アトピー性皮膚炎のように見えて、別の病気のこともありえますので、判断に迷う場合はご相談ください。

重症度

アトピー性皮膚炎の重症度評価にはいくつかの基準がありますが、日本アレルギー学会のガイドラインによると、軽い皮疹のみの場合を軽症、強い炎症を伴う皮疹が体表面積の10%未満にみられる場合を中等症、10~30%未満にみられる場合を重症、30%以上にみられる場合を最重症と定められています。

原因・悪化因子

アトピー性皮膚炎の原因として、最近皮膚のバリアが壊れることによるアレルギーの誘発が着目されています。日本人の約3割に、皮膚の角層をつくるタンパク質であるフィラグリンの異常があることがわかっています。

アトピー性皮膚炎の悪化因子としては、皮膚の乾燥、汗、ひっかくことなどによる物理的な刺激、ダニやほこり、細菌やかびなどが知られていますが、個々のお子様の年齢・環境・生活スタイルにより異なります。乳児・幼児の場合は食物アレルギーが関係することもあります。

スキンケア・予防

アトピー性皮膚炎では、乾燥による皮膚のバリア機能の異常により、皮膚の角質の水分や脂質が減少し、炎症を起こしやすい状態になっています。このため、低下している皮膚の保湿性を補うため、保湿剤を塗り、皮膚のバリア機能を補正する必要があります。

保湿剤には油分の多い軟膏タイプから、クリーム、ローションのように水分の多いさっぱりしたものまで各種ありますが、1日1回よりも2回塗ったほうが効果は高いことがわかっています。

ご家庭でできるスキンケアとしては、お風呂ではせっけんやシャンプーを使用するときは、洗浄力の強すぎるものは避け、タオルで皮膚の表面を強くこすらず、泡で汚れを取る程度にしてください。また、シャンプーやせっけんの洗い残しが皮膚症状の悪化を招くこともありますので、髪の生え際やあごなどの部分に洗い残しがないように注意をしてください。

入浴後は保湿剤や、必要に応じて塗り薬を塗布してください。その他、かびや細菌が悪化因子になる場合もあるため、室内は清潔に保ち、適度な温度と湿度を保つように心がけてください。衣服を洗濯するときは、界面活性剤の含有量の少ないものを使用し、十分すすぐようにしてください。爪はひっかかないように短く切ることをおすすめします。

薬物療法

アトピー性皮膚炎がスキンケアだけではおさまらずに悪化してしまった場合、塗り薬で治療を行います。保湿剤に加えて、主にステロイド外用薬や免疫を調整する軟膏を使用します。ステロイド外用薬には炎症やアレルギー反応を抑える効果があり、アトピー性皮膚炎の治療の基本になりますが、皮膚の症状、部位、経過、季節に応じて細かく使い分けることが必要です。コレクチム(デルゴシチニブ)は、2歳以上のお子さまからお使いいただけ副作用が出にくいために長期に使用できる新たな選択肢となります。

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ステロイド薬を内服した場合と比べて副作用の頻度は少ないですが、長期間塗り薬を使用することで皮膚が薄くなる、血管が拡張する、にきびなどができやすくなる、色が白く抜けるなどの副作用が発生することがあるため、ご相談くださ。

ステロイド外用薬はその強さにより、ウィークからストロンゲストまで5段階に分類されており、皮膚科では皮膚症状の程度に応じて適切な強さのステロイド外用薬を使った治療を行います。プロトピック軟膏コレクチム軟膏も使います。かゆみなどの症状が強い場合が、抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬などの内服薬を補助的に使うこともあります。症状によっては、紫外線療法や漢方薬を併用して治療することもあります。

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従来の治療でも効果不十分な12歳以上の方には全身療法であるJAK阻害薬リンヴォックが適用になる場合があります。リンヴォックはJAK1を選択的に阻害する1日1回の内服薬です。

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