【2023春】花粉飛散予測!シーズン到来前に知る花粉症対策

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日本気象協会から、2023年春のスギ花粉飛散の予測(第一報)が発表されました。
2023年春はこれまで花粉症の症状が軽度で済んでいた人も、油断がならないシーズンになりそうです。2023年春の花粉症シーズンの到来前に、今から知っておきたい知識・対処法をまとめましたので、ご参考になさってください。

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2023年春の花粉飛散の傾向は?

日本気象協会では、今後の気温予測や前シーズンの花粉飛散の実態などの気象データを活用し、各地の調査結果・研究とあわせて、1990年からスギ花粉の飛散予測を発表しています。
花粉飛散量は年によって大きくばらつくため、日本気象協会のスギ花粉飛散予測は例年比と前シーズン比でまとめられています。

地方 例年比 前シーズン比
北海道 やや少ない 70% 少ない 50%
東北 非常に多い 200% やや多い 110%
関東甲信 多い 190% 非常に多い 240%
北陸 やや多い 120% やや多い 110%
東海 やや多い 120% 多い 190%
近畿 やや多い 130% 非常に多い 240%
中国 例年並 100% 多い 150%
四国 例年並 100% 非常に多い 270%
九州 例年並 100% やや多い 140%

例年とは過去10年(2013~2022年)の平均値を意味します。予測では東北200%、関東甲信190%と例年比2倍ほどの花粉が飛散するとされています。その他のエリアでは東海120%・近畿130%・北陸120%と例年よりやや多い予測でした。

スギ花粉の飛散予測の根拠とは?

飛散予測の根拠を紐解いてみたいと思います。
なぜ花粉の飛ぶ量が年によって違うのでしょうか?春のスギ花粉の飛散量は、前年の夏の気候に影響されます。一般的に、夏に日照時間が多くて気温が高く、降雨量の少なかった場合に、翌年春の飛散量が多くなるといわれています。
スギの木には1年間に花粉形成のサイクルがありますが、6月~7月は花芽の分化・生長・種子形成にあたり、花粉を放出する元である花芽が多く形成されます。

2022年の夏は、梅雨シーズンの降雨量が太平洋側で少なく、東日本の日本海側および西日本の太平洋側で日照時間が多くなりました。さらに、太平洋高気圧が強い勢力を持ち、東日本・西日本には高温の夏が訪れました。これらの気候条件が重なったことでスギの花芽の形成が多く進んでいたと考えられます。

前述のスギ花粉飛散予測の表を見ると、飛散量は例年並で前シーズン比が高い地域が目につきます。これらの地域は2021年~2022年の花粉の飛散量が例年よりも少なかったことを意味します。花粉の飛散が少ないと、花芽を形成するためのエネルギーがスギの木にたくわえられており、翌年の花粉飛散量が多くなる傾向があります。
このように前シーズンの飛散量や夏の高温・多照・少雨という気象条件が加わって2023年の花粉の飛散量が増えると考えらていれます。

花粉症が起こるメカニズムと治療法

アレルギー性鼻炎が起こる原因”width=

花粉はアレルギー症状を引き起こす物質、アレルゲンの一種です。
花粉が人体に侵入すると、リンパ球がIgE抗体という物質をつくり、粘膜などに存在するマスト細胞と結びつきます。それから再び花粉が体内に入ってIgE抗体と結合すると、マスト細胞からヒスタミンという化学物質が放出され、花粉を外に追い出そうとします。これがくしゃみ、鼻水、目のかゆみ、目の充血など花粉症の症状を引き起こすという仕組みになっています。

花粉症の治療方法

主に対症療法が用いられています。

アレルギー症状を抑える薬

第2世代抗ヒスタミン薬ビラノアデザレックスルパフィンアレグラ、アレロック、クラリチン、ザイザルなど)、鼻炎症状を抑える鼻噴霧用ステロイド薬のアラミスト、目のかゆみを抑える点眼薬のアレジオンLXなどがあります。
花粉症の症状が出る2週間ほど前に使うと効果が期待できるので、前年12月~1月頃から投薬治療を始めると良いでしょう。

スギ花粉にからだを慣れさせる薬

花粉症シーズンが終わってからは、スギアレルギーの体質を根本的に改善することが期待できる舌下免疫療法のシダキュアも最近注目が集まっています。舌下免疫療法は花粉が飛散していない時期も毎日服用する必要があります。治療は長期にわたることが多いため通院が大変だという患者さまに、オンライン診療をおすすめしています。新型コロナウイルスやインフルエンザ、外を飛び交う花粉との接触をできるだけ避けたい方からも好評です。

2022年から正式にオンライン診療(初診)が可能に

2022年1月、厚生労働省の公表する「オンライン診療の適切な実施に関する指針」が改正されました。
保険診療におけるオンライン診療の初診は新型コロナウイルス感染症に対する時限措置として認められていたのですが、今回の改正によって「オンライン診療が初診から可能である」と正式に制度化されたのです。
初診からオンライン診療を活用できるケースが明確に定められ、制度化されたおかげで、新型コロナウイルス感染症の流行下において病院に通院することをためらうという人も診療を受けやすくなりました。当院では皮膚科・アレルギー科の疾患を対象に初診からオンライン診療を行っておりますので、花粉症のオンライン診療を検討されていらっしゃる方はお気軽にご相談いただければと存じます。

花粉症のオンライン診療

オンライン診療とは、スマートフォンやパソコン、タブレット端末などの情報通信機器を使って、インターネットを経由したビデオ通話で医師の診察、薬の処方、決済までを完結することができる診療のスタイルのことです。
オンライン診療のメリットには次のようなものがあります。

場所を選ばず診療を受けられる

病院に行かなくても診療が受けられるので、病院の待合室などで長時間待つ必要がなく、交通費などもかかりません。小さいお子さんやお年寄りなど、外出が大変なご家庭や、通院による感染リスクを避けたい方にとくに活用いただいています。
花粉症の患者さまは、通院時の外出で花粉に接触したくないという方が多く、こうしたお悩みにもオンライン診療なら対処できます。
オンライン診療の申し込みは24時間対応しており、スマートフォンやパソコンを使って好きな時間に申し込むことができます。

処方薬や処方箋を自宅で受け取ることができる

薬の処方箋は原本(紙)の提出が必要ですが、クリニックと薬局が連携することで、処方箋の発行から薬の受け渡しまでがスムーズにできるようになりました。
薬局で直接薬を受け取ることも可能ですし、自宅まで配送を手配することも可能です。当院のビル内にある調剤薬局では自宅への無料配送に対応していますので、遠方にお住まいの方や自宅から医療機関・薬局へのアクセスがよくない方などに特に喜ばれています。

継続的な医療サポートを受けることができる

花粉が飛散するのは、受験や卒業・入学など学生のイベントや、年度の切替時期であわただしく過ごされる方が多い時期です。忙しくしているうちに病院を受診できずに、花粉症の薬が切れてしまったことはありませんか?
また舌下免疫療法は治療期間が約3~5年(最低2年以上)と長期にわたるため、治療を継続するために通院するのが大変だという声もいただきます。せっかく治療を開始しても途中で治療が続けられなくってしまった方もいらっしゃいます。
オンライン診療なら、自宅にいながら診察、薬の処方も受けられるので、様々な事情で通院できなくなり治療が中断してしまうリスクを軽減させることができます。
※舌下免疫療法はアレルギー検査によりスギ花粉症を確定する必要があるので初回は対面診療となります。
※他院でシダキュア導入済みの方の継続処方は初診からオンライン診療対応可能です。

当院のオンライン診療の特徴

  • 保険診療で初診からオンライン診療を受診できます。
  • アプリのインストールは不要でスマホやPCがあれば診察可能です。
  • オンライン診療にともなうシステム利用料金は徴収していません。
  • 同ビル内の薬局を選択した場合、治療薬の無料配送が可能です。

花粉症の症状を特定の薬でコントロールできており、同じ薬が欲しいという患者様は、オンライン診療を継続的にご活用いただくメリットが大きいです。2023年春の花粉飛散量は全国的に非常に多くなる予報です。花粉症にお悩みの患者様は、早めのご準備をおすすめします。

オンライン診療のお申込み方法

下記のいずれかのボタンからお申込みください。

» オンライン診療の詳細はこちら

まとめ
  • 日本気象協会から2023年春の花粉飛散予測が発表された
  • 花粉飛散量は全国的に例年よりも多くなる見通し
  • 花粉症の治療には、対症療法と免疫療法がある
  • 花粉症の症状を軽くするには、花粉が飛散するより前から治療開始を推奨
  • 花粉症の治療とオンライン診療は相性が良い
  • 舌下免疫療法の治療は、毎日継続して3~5年ほどかかり、長期化する
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記事制作者

小西真絢(巣鴨千石皮ふ科)

「巣鴨千石皮ふ科」院長。日本皮膚科学会認定専門医。2017年、生まれ育った千石にて 「巣鴨千石皮ふ科」 を開院。
2児の母でもあり、「お肌のトラブルは何でも相談できるホームドクター」を目指しています。